ウォールストリート・ジャーナルによると米国の先物ブローカー、MFグローバル(ティッカー:MF)が身売り先探しに奔走しているそうです。

同社は元ゴールドマン・サックスの会長だったジョン・コーザインがニュージャージー州の州知事を務めた後、CEOとして乗り込んだ会社です。

MFグローバルは先物ブローカーとしては一定の地位を築いていますがコーザインは単なるブローカー業務に飽き足らず、同社を「ミニ・ゴールドマン」のような投資銀行へと脱皮させる作業に取り掛かりました。

その一環として債券のトレーディングを強化したわけですがコーザイン自身が昔ゴールドマン時代に債券のトレーダーだったことから自信満々に欧州周辺国の国債のロング・ポジションを積み上げてしまいました。その在庫が60億ドルだそうです。

しかし皆さんもご承知のようにギリシャ財政問題が深刻化する過程で周辺国の国債は急落し、MFグローバルは含み損を抱えてしまったのです。



先週の週末はステートストリート、ゴールドマン・サックス、インタラクティブ・ブローカーズ、マッコーリーなどの金融機関と身売り交渉が持たれました。

本来であればこれを書いている今頃(日本時間31日朝)には具体的な話がまとまっていても良いはずでした。

しかし未だ身売り交渉成立のニュースは入っていません。

その代わり、MFグローバルはスキャデン・アープスと企業倒産を専門とするワイル・ゴッツアル&マンジェスという2つの弁護士事務所を起用したと報じられています。

つまり倒産というシナリオを視野に入れた準備も身売りと並行して開始されたと理解して良いでしょう。

さらにウォールストリート・ジャーナルによれば先物取引所と米国の監督当局はMFグローバルが万が一倒産した場合に備えての準備に入っていると伝えています。

ところでMFグローバルのバランスシートのサイズは410億ドルです。これは馬鹿に出来ない規模です。

もちろん同社に何かあった場合でもCMEをはじめとする取引所はカウンターパーティー・リスクを保証するため、OTC(店頭)デリバティブのような混乱は無いとは思います。

でも或る程度MFグローバルを巡るイベント・リスクを念頭に置いたトレード・スタンスを取る時がきているのではないでしょうか?

つまりRisk-Offのスタンスで臨めということです。