MFグローバル(ティッカー:MF)の倒産が話題になっています。
今回の倒産劇は一言でいえば元ゴールドマン・サックスの会長という凄い経歴をひっ下げて、鳴り物入りで着任したCEO、ジョン・コーザインが欧州周辺国の国債で無謀なポジションを取った事が仇となって起きました。
このニュースに接して僕が思いだすことはニュージャージー州知事時代にジョン・コーザインが引き起こした「シートベルトを着用しない男」として有名になった交通事故です。

この事故は2007年4月に起きました。
そのときジョン・コーザインは制限速度105Kmの高速道路を147Kmで走っていました。しかもコーザインはシートベルトを着用していなかったため大怪我を負いました。
「州知事ともあろう者が大幅なスピード違反をして、しかもシートベルトすら着用していなかったというのは、どんなものかね」
そういう批判が地元の有権者から噴出しました。
結局、この事故以降、コーザインの政治家としての力はかなり弱まってしまいました。
政界での夢を諦め、MFグローバルという先物業者に転身したひとつの理由であると言っても良いでしょう。
今回の倒産劇は一言でいえば元ゴールドマン・サックスの会長という凄い経歴をひっ下げて、鳴り物入りで着任したCEO、ジョン・コーザインが欧州周辺国の国債で無謀なポジションを取った事が仇となって起きました。
このニュースに接して僕が思いだすことはニュージャージー州知事時代にジョン・コーザインが引き起こした「シートベルトを着用しない男」として有名になった交通事故です。

この事故は2007年4月に起きました。
そのときジョン・コーザインは制限速度105Kmの高速道路を147Kmで走っていました。しかもコーザインはシートベルトを着用していなかったため大怪我を負いました。
「州知事ともあろう者が大幅なスピード違反をして、しかもシートベルトすら着用していなかったというのは、どんなものかね」
そういう批判が地元の有権者から噴出しました。
結局、この事故以降、コーザインの政治家としての力はかなり弱まってしまいました。
政界での夢を諦め、MFグローバルという先物業者に転身したひとつの理由であると言っても良いでしょう。
さて、MFグローバルに着任してからのコーザインは同社をミニ・ゴールドマンのような存在に「改造」することに乗り出しました。
しかしゴールドマンとMFグローバルではそもそも人材の層の厚さが比べ物になりません。
結局、コーザインは自分ひとりの判断で欧州周辺国の国債のポジションを次々に取り、そのリスク管理に関して周囲の人々はアドバイスを進言しにくい環境にあったと言われます。
つまりコーザインのやっている事はニュージャージーの高速道路を法定速度大幅オーバーで、しかもシートベルト無しで突っ走っていた時と何ら進歩が無いわけです。
欧州周辺国の国債を沢山在庫に抱えたMFグローバルに対して格付け機関は「もっと自己資本を積むように」とアドバイスしました。これは言い直せば「シートベルトして下さい」というのと同じです。
しかしコーザインの対応は鈍かったです。
結局、格付け機関からダウングレードを喰らって、MFグローバルは資金繰りに苦しみ、クレジットライン(信用枠)をドローダウン(使い切り)する羽目に陥ります。
これはアクシデントではなく、自ら蒔いたトラブルの種ではないでしょうか?
なお今回のコーザインの顛末を見て同業他社は(イタリア国債など買うもんじゃないな)という念を強くしていることと思われます。
なぜなら仮に相場観が間違っていなくても、信用の面から足許をすくわれるリスクが浮き彫りになったからです。
因みにイタリア国債の金利は6.1%に突っ掛けており、これは先週の欧州財政危機問題に対する包括戦略が合意したにもかかわらず、イタリア国債は一層売り込まれていることを意味します。
包括戦略の最大の目的がイタリアをはじめとする周辺国への危機の伝染(contagion)を予防することにあったわけですから、その目標は達成出来なかったというわけ。
この点を甘く見て強気一辺倒になると、とんだ墓穴を掘ると思います。
しかしゴールドマンとMFグローバルではそもそも人材の層の厚さが比べ物になりません。
結局、コーザインは自分ひとりの判断で欧州周辺国の国債のポジションを次々に取り、そのリスク管理に関して周囲の人々はアドバイスを進言しにくい環境にあったと言われます。
つまりコーザインのやっている事はニュージャージーの高速道路を法定速度大幅オーバーで、しかもシートベルト無しで突っ走っていた時と何ら進歩が無いわけです。
欧州周辺国の国債を沢山在庫に抱えたMFグローバルに対して格付け機関は「もっと自己資本を積むように」とアドバイスしました。これは言い直せば「シートベルトして下さい」というのと同じです。
しかしコーザインの対応は鈍かったです。
結局、格付け機関からダウングレードを喰らって、MFグローバルは資金繰りに苦しみ、クレジットライン(信用枠)をドローダウン(使い切り)する羽目に陥ります。
これはアクシデントではなく、自ら蒔いたトラブルの種ではないでしょうか?
なお今回のコーザインの顛末を見て同業他社は(イタリア国債など買うもんじゃないな)という念を強くしていることと思われます。
なぜなら仮に相場観が間違っていなくても、信用の面から足許をすくわれるリスクが浮き彫りになったからです。
因みにイタリア国債の金利は6.1%に突っ掛けており、これは先週の欧州財政危機問題に対する包括戦略が合意したにもかかわらず、イタリア国債は一層売り込まれていることを意味します。
包括戦略の最大の目的がイタリアをはじめとする周辺国への危機の伝染(contagion)を予防することにあったわけですから、その目標は達成出来なかったというわけ。
この点を甘く見て強気一辺倒になると、とんだ墓穴を掘ると思います。