コカコーラHBC(ティッカー:CCH)は正式名称をコカコーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニーと言います。

ヘレニック(Hellenic)とは「ギリシャの」という意味です。ヘレニズム文明とかヘレニズム哲学などの表現を皆さんも聞いたことがあるかと思います。

「ギリシャのコカコーラのボトラー」という会社名ですから(そりゃいかん!ギリシャは売りだ)という慌てた投資家がコカコーラHBCの株も他のギリシャ株同様、売り叩いています。
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その結果、コカコーラHBCは世界のコカコーラのボトラーの中で最大の売上高(下のグラフの青部分)を誇っているにもかかわらず、時価総額では四大ボトラーのうち最も小さくなっています。
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なおコカコーラ・フェムサはメキシコを中心として南米に事業展開しており、コカコーラ・エンタープライゼズはアメリカを中心としています。コカコーラ・アマティルはオーストラリアから東南アジアをカバーしています。


確かにコカコーラHBCは本社をギリシャに置いているのですが、同社の出荷ボリュームに占めるギリシャ比率は7%に過ぎません。
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いま問題にされているイタリア(15%)を含めても、両国の合計は23%です。

なおコカコーラのような清涼飲料は景気敏感ではないため、普通、不景気になっても売上高が余り落ちないと考えられています。そのような性質を持つ業種のことをディフェンシブ(防衛的)なビジネスだと形容します。

それ以外の地域ではコカコーラHBCは成長著しいロシア、ポーランド、ナイジェリアなどに事業展開しています。また残りの44%は東欧や西欧です。

ムーディーズは8月にギリシャの長期ソブリン格付けを引き下げた際、コカコーラHBCの見通しについて次のように声明を出しています。

コカコーラHBCの売上ならびにキャッシュフローに占めるギリシャ比率は10%以下である。またコカコーラHBCはギリシャの銀行に依存していない。なぜなら現預金は世界のいろいろな銀行に分散して預けられているし、債務の返済に関しては同社のオランダの子会社がオランダから行っているからだ。


スタンダード&プアーズも9月に「コカコーラHBCの業務はギリシャの長期ソブリン格付け引き下げの影響を一切受けない」と言明しています。

強いて言えば同社のギアリング・レシオは38%で他のコカコーラのボトラーより少し高いと思います。2012年に償還を迎える社債はありませんが2013年以降は年間5億ドルのペースで借り換えの必要が出ます。