2年間新興国株式市場の弱気相場が続いたおかげでチャラチャラした投資家は新興国市場から振り落とされました。

これは良い事です。

その反面、今はプロ限定のマーケットになっているので、ただ漫然と新興国市場に投資していても儲からないと思います。

それではそれらの熟練投資家は新興国のどこに注目し、何を避けているのでしょうか?

今日はその話をしたいと思います。

【GDP成長率だけを見て判断するのは全くナンセンス】
先ず素人が犯す一番典型的な間違いはGDP成長率だけを見てそれが高い国から順番に買うやり方です。

これは全くナンセンスなアプローチで、有効ではありません。

例えば下はベトナムのGDP成長率です。
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ベトナムはGDP成長率という観点からはかなり優等生の部類に入ります。

しかし2008年以降こんにちまでのベトナム株式市場は-60%近くも下落しています。同じ期間、GDP成長率で遥かに見劣りするアメリカ市場が2008年とほぼ変わらずの水準にあることを考えればGDP成長だけを手掛かりに投資判断を下してしまう事の愚かさは明白です。



【熟練投資家の懸念】
それでは熟練投資家が新興国を見る際に気に掛けていることは何か?という問題ですが、これはひとことで言えばギリシャやイタリアを見る時と同じような経済の基本要件に注目していると言えます。

それは具体的には財政収支であり、経常収支であり、インフレ率です。

まず財政収支のグラフをお見せします。
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財政赤字幅は当然小さい方が良いです。ベトナムは赤字幅が大きいことがわかります。また最近注目されることが多いスリランカも醜悪な数字です。

次に経常収支です。
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スリランカとベトナムが下位に来ていることに注目して下さい。

次はインフレ率です。
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インフレが高騰すればそれだけ利上げ圧力がかかるわけですから株式にとってはマイナスです。

このように心配しなければいけないことが沢山あることがおわかり頂けると思います。