イギリスは去年の12月のEU財政統合の話し合いの際、ひとりだけ仲間外れにされました。

このため国際社会でのイギリスの指導力が低下したのではないかという懸念が英国の内外から出ました。

その時の僕の考えは「別に今回の事はロンドンの金融街、シティの競争力には影響を与えない」というものでした。今でもその考えに変化はありません。

まずイギリスの国債発行コストは上昇していません。(紫色)
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これは金融市場がイギリス政府に一定の信頼を置いていることを示唆しています。

因みにイギリスの財政赤字はかなり醜悪です。またイングランド銀行のバランスシートも膨張してしまっています。

しかしデビッド・キャメロン首相、ニック・クレッグ副首相、ジョージ・オズボーン財務相というトリオの若い指導力に対して市場は期待しているし、いまのところキャメロン首相とクレッグ副首相(ライバル政党が呉越同舟で連合政権を形成しています)の呼吸もピッタリ合っています。


ロンドンの金融街、シティに目を転じるとリーマンショック以降、英国の銀行はレバレッジをかなり落としました。
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残念ながらファンディング面ではカバード債などの有担保資金調達(セキュアード・ファイナンシング)しか出来ていません。これは欧州財政危機が民間銀行に与える潜在的な悪い影響を未だ投資家が懸念している証拠でしょう。

いつ無担保資金調達(アンセキュアード・ファイナンシング)が再開できるかのタイミングに注目したいと思います。

因みに英国の銀行の欧州の国債ならびに欧州金融機関へのエクスポージャーは次のグラフのようになっています。
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香港上海銀行(HSBC)が最も少ないです。ロイズは欧州国債の持ち高は低いですが欧州の銀行へのエクスポージャーはスペインを中心にかなりあります。バークレイズは国債の持ち高が多く、RBSは欧州の銀行へのエクスポージャーが大きいです。