1月9日のドイツ国債の入札で落札利回りが-0.0122%になった問題は放置するとキケンです。

マイナス金利ということは言葉を変えて言えば「お金を払ってでも、この国債を買わせて呉れ!」と投資家が懇願しているのと同じで、それは人気の出過ぎと形容出来ます。

なぜ人気になりすぎているのか?

それが問題です。

ひとつには欧州の金融機関がお金を「駐車しておく」場所、つまり安全な投資先の選択肢が極端に限られているということが指摘できます。

米国の証券会社、MFグローバルがイタリア国債を買ったら、格付け機関から「それはアブナイからもっと自己資本を積み増しなさい」という注意を受け、その忠告を無視した同証券のジョン・コーザインCEOの判断が同社を破綻に追いやった記憶が未だ欧州の金融関係者の間では新しいです。



だから欧州の金融機関の担当者は(ぜったい危ない橋は渡りたくない)という考えからイタリア国債などの最近売られている国債をどんどん売却処分する決断をしました。

それらの国債を売って出来たキャッシュをどこかへ突っ込まないといけません。

でも高金利国の国債を買うと、折からの不人気がもたらす流動性の不足で一度入ったら二度と出れない、「ゴキブリホイホイ」のような投資対象に閉じ込められてしまうリスクがあります。

だからキャッシュはドイツの短期債のような絶対安全な投資対象だけに再投資されるべきだと誰もが考えたわけです。

そのような安心できる投資対象はそうそう転がっているわけではありません。

だから他の国の国債を処分したキャッシュがドイツ国債に集中しているのです。

このような状態を放置するといずれドイツ以外にはお金が回らなくなるリスクがあります。

それは欧州中央銀行が量的緩和政策を含めた大胆な緩和措置をどんどんとってゆかなければいけないことを意味していると思います。