無料ブログ・サービスのTumblr(タンブラー)は今アメリカで最も勢いのあるベンチャー・キャピタリスト、フレッド・ウィルソンの投資先企業です。 

Tumblrは創造的(クリエイティブ)なユーザーが妥協することなく自己表現したいと思った時、それを最大限に実現するツールであることを目指しています。

その特徴はリブロギングによって他の人の投稿をキュレーションないしシェアしやすい事、ケータイなどからも投稿出来る事、ツイッター、タイプパッド、ブロガー、フリッカー、デリシャスなどからコンテンツを引っ張って来ることができる事、そして何よりもブログ・デザインの裁量度が大きく、美しいブログ・デザインを可能にする事などにあります。

同社を創業したデビッド・カープは未だ25歳の若者です。彼はユニークな教育理念で知られるマンハッタンのウエストサイドにあるカルホーン・スクール(中学)の出身です。カルホーンは小さな学校ですが、これまでに俳優のベン・スティラーや脚本家のウエンディ・ワッサースタインなどのクリエイティブな人材を出しています。

英ガーディアン紙のインタビューによるとデビッド・カープは17歳のときに自分探しの旅に出るために東京に移り住んだそうです。当初はロボットを作ることを夢見ていたのですが、インターネットの世界に惹かれ起業家を目指すことにします。そして21歳のときにニューヨークの母のベッドルームから起業します。


Tumblrは現在、4,200万人のユーザーを誇っています。

デビッド・カープのモットーは「自分が使いたくなるようなツールでなければ作る意味はない」というものです。彼はグーグルに買収されたYouTubeが広告をどんどん入れ始め、ユーザーが折角作ったビデオをゴチャゴチャした宣伝で汚しはじめたことに批判的です。

彼はシリコンバレーでは最近利益追求の傾向が強くなっており、シリコンバレーを目指す若者も拝金主義に毒されてきていると考えています。

このためデビッド・カープはTumblrが性急に黒字化の道を歩むことには反対で、現在もビジネス・モデルが無いままにユーザー数の増加だけを追求しています。

こうした経緯からtumblrにはビジネス・モデルが無くてもそれに対して理解を示すVCだけが投資しています。その意味でフレッド・ウィルソンの所属するユニオン・スクエア・ベンチャーズとスパーク・キャピタルが同社の25%株式を所有しているのは偶然ではありません。

なお現在のTumblrのバリュエーションは8億ドルだそうです。