ギリシャの第2次救済に際してその前提条件となっているギリシャの債務交換がどうやら無事済みそうです。

昨日(8日)のニューヨーク時間のうちに75%の民間金融機関が債務交換に応じると表明しており、IIFのチャールズ・ダラーラ専務理事は「高い参加率になるだろうと楽観視している」とコメントしました。

結局、当初参加を表明する金融機関が少なかったのは以前に説明したようなゲームズマンシップが働いていたからだという解釈で正解でした。

総額2,060億ユーロというギリシャの債務のリストラクチャリングはウォールストリート・ジャーナルのマーティナ・スティーヴスに言わせれば「人類始まって以来過去最大の債務再編」なのだそうです。

結局、ギリシャの国債を買っていた投資家は元本の53.5%を放棄したことになり、見込み違いの投資判断をした投資家が自己責任で損を被ったことになります。

これで民間金融機関は(もう二度とギリシャの国債は買わないぞ!)と心の中で叫んでいるに違いありません。


このためギリシャは二度と市場でギリシャ国債を発行することは出来なくなるでしょう。(少なくとも今回の忌まわしい記憶が投資家の脳裏から離れるまでは。)

ただこれでギリシャの債務が全部帳消しになるわけではありません。ギリシャはドイツをはじめとするEU各国に対して借金を負うわけです。

さて、WSJのマーティナ・スティーヴスによるとEUがユーロを使い始めた頃、市場関係者は長期予想として「いずれ欧州の貸付金利はベンチマークとなるドイツの金利にコンバージ(鞘寄せ)するだろう」と考えていました。しかしおのおのの国の内包する信用リスクに合わせて金利もバラバラになるべきであることが市場参加者に理解された以上、もうそのようなコンバージェンスは期待できないことが明白になりつつあります。

このことは「結局、ユーロボンドを出す以外に方法はないのかな」というある種の諦観が欧州の政治家のコンセンサスになる日がかなり近いことを意味するとWSJは指摘しています。