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ウォール街の格言に「相場は最も沢山の投資家にとって最も都合の悪い時に天井を付ける」というのがあります。

この格言に照らすと今はかなり天井に近い局面だという気がします。なぜならギリシャ問題の解決で多くの投資家は「ぐるっと見まわしてみて、懸念材料は見当たらないな」と感じているからです。

そういう考えの背景には(懸念材料は相場にとって悪い)という思い込みがあります。しかし「相場は不安の壁を駈け上がる」という諺がある通り、往々にして懸念材料がある方が相場は長持ちするのです。

2月に(その頃、僕は未だ強気でしたが)僕が相場を降りるとしたら、このようなシナリオの時だということについて書きました。それを引用すると:


僕が特に気をつけている点は以下の2点です:

1.ギリシャ問題の解決
2.アップルなどの大型株が垂直に騰がりはじめること

これは両方ともネガティブな材料です。

なぜなら「相場は不安の壁を駆け上る」と言いますからギリシャ問題が解決し、相場の頭を押さえている重しがとれてしまうと強気観一色になってしまうリスクがあるからです。

またアップルのような主力株が垂直に騰がり始めると指数についてゆかなければいけない機関投資家は浮足立ちます。するといままでサイドラインで温存されてきた買い余力が一気に全部使い果たされるリスクもあるわけです。

相場は線香花火と同じ。チョロチョロ燃えているうちは長持ちしますが、「ぱあっ」と明るくなると、それは燃え尽きる寸前です。


今日、ウォールストリート・ジャーナルの「ニュース・ハブ」を観ていて呆れました。なぜなら今、アメリカ中の投資信託が「アップルを買わない恐怖」に震え上がっているからです。


ウォールストリート・ジャーナルの記者は「本来、無配株は組み込めない筈の高配当ファンドがアップルを組み込んでいるケースが散見される」と指摘しています。それどころか「株は買えない筈のボンド・ファンドでもアップルを持っているところがある」と指摘しています。

これはいくらなんでも行き過ぎではないでしょうか?

(なお今はたまたまアップルが「買わない恐怖」の対象となる大型株なのであり、銘柄は別に何でも良いです。昔でいえばNTTとかテルメックスとかシスコがその例と言えます。)

昨日、ストレステストの結果をJPモルガンが2日早くリークした事件と、その直後の慌てふためいた機関投資家の買いっぷりを眺めていて「アホくさいな」と思いました。

なぜならそもそも大部分の銀行がストレステストをパスするということは大方の投資家が予想していたことだからです。またJPモルガンがOKのお墨付きを貰うということに関してもサプライズは全くありません。

唯一のサプライズは予定より早くJPモルガンがそれをリークしたという点だけなのです。

タイミング的に虚を突かれたので、皆が駆け出すと自分も全てを放り出して駈けだしてしまう、、、集団心理の滑稽さここに極まれりというやつです。