核兵器開発問題で世界から白い目で見られているイランにとってトルコは数少ない友人です。

トルコは歴史的にイランから石油を買い付けてきました。西側諸国がイラン産原油ボイコット運動を進めている現在もトルコはこっそりイラン原油を買い続けています。

このような経緯からトルコはイランと西側諸国の対話を斡旋するため4月13日から開催される国連安全保障理事会常任理事国にドイツを加えた6カ国との会談を「イスタンブールで開いてはどうか?」と提案しました。

イランは最初この好意に甘え、イスタンブール会議に乗り気でしたが、ここへきて突然、雲行きがおかしくなっています。「会議の場所をバクダッドに移したい」と言いだしたのです。


その背景にはトルコで開催されたシリア反体制派支援に関するカンファレンスがイランの逆鱗に触れたという事情があります。同カンファレンスではシリア国内のレジスタンス運動に資金援助を差し伸べる方法が議論されました。

トルコはシリアの反体制派に同情を寄せています。一方、イランはアサド政権、つまり体制側を支持しているのです。

6カ国会談の行方は流動的ですがその間にボイコットはイラン経済にボディブローのように効いてきています。

いまのところ地政学リスクが尾を引くシナリオに変化は無いということです。