スペインの10年債利回りが5.94%に上昇し、危険信号の6%に迫っています。

スペイン株式市場の代表的株価指数であるIBEX35指数は過去3年の安値を更新しています。
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なぜスペインが狙い撃ちされているのでしょうか?

それは同国の経済のファンダメンタルズがいま欧州各国の中で一番急速なペースで悪化の一途をたどっているからです。

スペインの失業率は23%を超えています。
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若者の2人にひとりは失業しています。

同国の不動産価格は落勢を強めています。
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リーマンショック後、利払い遅延物件をスペインの金融機関がどんどん差し押さえしました。

スペインの銀行会計では値洗いをあまり頻繁にやらなくても良い制度になっています。

帳簿上の評価価格と実勢価格とが乖離していても放置できるような会計制度になっていたのです。

最近、それが改められ、もっと厳密に評価の値洗いをすることが義務付けられました。

その結果、マーケットの環境が良くなるまで不動産物件を抱いたままにしておくメリットが薄れ、金融機関による投げ売りが増えました。

これが不動産価格にダウンサイド・モメンタムが付いた理由だと説明されています。

小売業界も目を覆わんばかりの悲惨な状況です。
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スペインの財政赤字は欧州委員会の試算ではGDPの6.6%となっています。

国債の利払い負担などに代表される、「過去の負の遺産」からくる財政圧迫要因を除外し、単年度の予算のバランスを見る方法に基礎的財政収支がありますが、それで見てもスペインは悪いです。
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スペインは国家の負債額そのものは比較的少ないです。
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しかし民間セクターの負債水準は高いです。

政府部門の負債総額は7,000億ユーロ程度です。
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ギリシャの2倍くらいあります。

今年のスペインのGDP成長率は-1%程度だろうと言われています。
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経済の規模から言えばEUで4番目に大きいです。
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スペインは地方分権が強く、地方政府が課税や支出に関し大きな裁量を持っています。だから折角、中央が財政改革に乗り気でも現場では遅々として改革が進まないという傾向があります。