Facebookに小口投資家の「パニック買い」的な需要が殺到しているそうです。
このためFacebookのディールはメチャクチャに需要が供給を上回っているとウォールストリート・ジャーナルは伝えています。
FacebookはIPOの初値設定を$34~$38のレンジへと引き上げたうえ、今回の売出し株数も当初の3.374億株から4.212億株へと引き上げました。
この売出し株数増加も圧倒的な小口投資家の需要の前に、焼け石に水という状況です。
さて、ここからが大事なポイントなので、しっかり読んで欲しいのですが、事前の需要がスゴイということは、それだけ上場直後に投資家がFacebook株に飛びつくことのリスクの増加を意味します。
「いきなり+50%や+100%で取引開始になった!」と聞くと、フツーの投資家はそれだけでコーフンしてしまいます。
でもこの場合、+50%や+100%の利益を手にしているのは、上場前からFacebook株を社員持ち株会などで保有している、内部者なのであって、アナタではないのです。アナタは只、ドッ高値を掴みに行っているだけなのです。
それでは値決め価格(5月17日引け後に決められる、売出し価格=この値段で内部者は株を売る事に同意します)と上場初値(5月18日朝11時頃に、取引が始まった時の最初の値段)で+50%とか+100%も違いがあるのに、なぜみすみす内部者はそれだけのスゴイ利食い余地を犠牲にしてまでも値決め価格でFacebook株を手放すのか?ということを、疑問に思いますよね?
これはロックアップという契約が、内部者のその後の行動を拘束するからです。
ロックアップというのは「鍵をかけて、閉じ込める」という意味で、その期間(=ディールにもよりますが、通常180日間)は場で株を処分できないのです。
するとどんなにアフターマーケットで株価が+100%とかになっても、内部者は指をくわえて、それを傍観していなければなりません。180日後には、上場当初の熱気も冷めて、株価は行って来いになるというケースも大変多いのです。
このためFacebookのディールはメチャクチャに需要が供給を上回っているとウォールストリート・ジャーナルは伝えています。
FacebookはIPOの初値設定を$34~$38のレンジへと引き上げたうえ、今回の売出し株数も当初の3.374億株から4.212億株へと引き上げました。
この売出し株数増加も圧倒的な小口投資家の需要の前に、焼け石に水という状況です。
さて、ここからが大事なポイントなので、しっかり読んで欲しいのですが、事前の需要がスゴイということは、それだけ上場直後に投資家がFacebook株に飛びつくことのリスクの増加を意味します。
「いきなり+50%や+100%で取引開始になった!」と聞くと、フツーの投資家はそれだけでコーフンしてしまいます。
でもこの場合、+50%や+100%の利益を手にしているのは、上場前からFacebook株を社員持ち株会などで保有している、内部者なのであって、アナタではないのです。アナタは只、ドッ高値を掴みに行っているだけなのです。
それでは値決め価格(5月17日引け後に決められる、売出し価格=この値段で内部者は株を売る事に同意します)と上場初値(5月18日朝11時頃に、取引が始まった時の最初の値段)で+50%とか+100%も違いがあるのに、なぜみすみす内部者はそれだけのスゴイ利食い余地を犠牲にしてまでも値決め価格でFacebook株を手放すのか?ということを、疑問に思いますよね?
これはロックアップという契約が、内部者のその後の行動を拘束するからです。
ロックアップというのは「鍵をかけて、閉じ込める」という意味で、その期間(=ディールにもよりますが、通常180日間)は場で株を処分できないのです。
するとどんなにアフターマーケットで株価が+100%とかになっても、内部者は指をくわえて、それを傍観していなければなりません。180日後には、上場当初の熱気も冷めて、株価は行って来いになるというケースも大変多いのです。
つまり今回、売出し株数を増やした内部者は、そこまで先を読んで(もう少し、売っておこう)という結論に達したというわけ。
今回のディールの主幹事を務めるモルガン・スタンレーは「寄りピン型」のIPOの開け方をする投資銀行として有名です。「寄りピン型」というのは、上場初値をなるべく高く誘導し、センセーショナルに、鳴り物入りで、華々しく取引開始するというやり方です。(これに対して、たとえばJPモルガンは「ヒタヒタ型」です)
引受幹事にとって、どちらのやり方がより安全か?という問題は投資銀行の引受マンがいつも論争する対象になる話題です。
「寄りピン型のほうが、それを見て飛び乗ろうとする小口投資家を誘導しやすいので、引受幹事としては、安全だ」という考え方もあります。
その反面、「若し、そういう乱暴な開け方をして、株価が急落したら、寄り付きに飛びついて買った投資家の多くが、ぶっ殺される。それは後々までしこりとして残る」という考え方もあるのです。
僕なら、Facebookの寄り付きに飛びつくような真似はしません。仮にそれで儲かったとしても、それは博打以外のなにものでもないのです。(むしろ前から再三書いているように、値決め前にFacebookの売出し好調の噂でチャラチャラした周辺ドットコム株が連れ高するのを、丁寧に取りに行った方が堅いです=もうこのトレードも終わりかかってますけど)
今回のディールの主幹事を務めるモルガン・スタンレーは「寄りピン型」のIPOの開け方をする投資銀行として有名です。「寄りピン型」というのは、上場初値をなるべく高く誘導し、センセーショナルに、鳴り物入りで、華々しく取引開始するというやり方です。(これに対して、たとえばJPモルガンは「ヒタヒタ型」です)
引受幹事にとって、どちらのやり方がより安全か?という問題は投資銀行の引受マンがいつも論争する対象になる話題です。
「寄りピン型のほうが、それを見て飛び乗ろうとする小口投資家を誘導しやすいので、引受幹事としては、安全だ」という考え方もあります。
その反面、「若し、そういう乱暴な開け方をして、株価が急落したら、寄り付きに飛びついて買った投資家の多くが、ぶっ殺される。それは後々までしこりとして残る」という考え方もあるのです。
僕なら、Facebookの寄り付きに飛びつくような真似はしません。仮にそれで儲かったとしても、それは博打以外のなにものでもないのです。(むしろ前から再三書いているように、値決め前にFacebookの売出し好調の噂でチャラチャラした周辺ドットコム株が連れ高するのを、丁寧に取りに行った方が堅いです=もうこのトレードも終わりかかってますけど)