FacebookのIPOは$39で「サークル」されている模様です。
ここでの「サークル」とは「丸印をつける」という意味で、主幹事証券がIPOに応募する大口機関投資家に対して「$39で値決めしますけど、あなたはそれに異存はないですよね?」という需要の再確認の作業を指します。

FacebookのIPOの初値設定は先日$34~$38に引き上げられました。従って、このレンジの範囲外($39は当然、上に外れているわけです)で値決めしようとすれば、投資家に一言断る必要が出るのです。

Facebookが最初に初値レンジを提示したとき、$28~$35というレンジに(なんだ、えらい低いなあ)と感じた投資家が多かったです。これは後で上方修正することを前提とした初値設定だったわけで、それが$34~$38に引き上げられたのは驚くに値しません。

また今回、その改訂レンジよりさらに上の$39で需要の再確認作業に入っているのも、別にサプライズの要素は無いです。



何度も書いてきましたが、未公開株私設取引所のセカンドマーケットではFacebook株は$44まで買われていたわけですから、それに比べて10%程度のディスカウントで最終的な値決めになるのはリーズナブルな着地点なのです。

言い換えれば、「FacebookのIPOの人気が沸騰!」というのは、最初から周到に計画された煽りのテクニックなのです。

個人投資家にとってやってはいけないことは18日の寄り付きに成り行きの買い物を入れる事です。

(プロだってIPOの寄り付きに成り行きの買い物をいれるじゃないか)ですって?

それは違うのです。彼らは主幹事証券から「あなたに5万株のFacebookをアロケートしますから、是非、寄り付きでもう5万株の成り行き注文を入れて下さい」という風に頼まれて、お付き合いで買い注文を入れているだけです。

その機関投資家は仮に寄り付きのドッ高値でFacebookを仕入れたとしても、IPOで貰った安い株と均せば、平均単価は安くなるというわけ。

そういうからくりも知らずに寄り付きに飛び乗って、そこから更に上値を追うようなことをすれば、お付き合いさせられた機関投資家は義理で買った分を売り浴びせしてくる筈。

くれぐれも丁寧な相場を張って下さい。

PS. なおIPOのアフターマーケットで、過去にどのような値運びが起こったのかに関する良い研究がCMC Marketsロンドンのアナリストによってなされています。