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米国の投資週刊紙『バロンズ』がユーロを巻頭特集しています。
この記事を執筆したのはランドル・フォーサイスという債券担当の記者です。フォーサイスは時々「UP AND DOWN WALL STREET」の記事をピンチヒッターで書くこともあり、しっかりしたライターです。

結論的には欧州各国は今後も社会福祉支出を削減しなければいけないけれど、それと同時に巨大な景気刺激策も同時に発動する必要があるだろうとしています。

長い記事なので、ごく一部だけ抄訳します:

ユーロに関するメディアの報道に隠れて、余りちゃんと紹介されなかったニュースがある。それはエアバスが米国に最初の生産工場を作るというニュースだ。

エアバスがそうする理由は、そうしなければ競争できないからだ。BMWやメルセデス・ベンツは、既にそうしている。

エアバスが米国の深南部に工場を立てる理由は、極めて生産性が高く、低コストの労働力がそこにあるからだ。米ドルが安いことも当然プラスだ。

いまの欧州に必要なものの全てが、このエアバスのエピソードにある。

欧州危機を癒すために必要なのは、経済成長なのだ。そして経済成長を最も早く実現する方法は財政統合だ。




ユーロは一段安する必要がある。1ドル=1ユーロになる必要がある。そうなれば欧州の競争力は改善する。債務危機は終わる。そしてユーロは存続できる。

上記のような方法で共通通貨を維持した方が、最終的なコストは安上がりにつく。

欧州のリーダーたちがこの事に気がついたからこそ、先月のサミットでESMからスペインの銀行を直接救済する合意が達成されたのだ。

いまのところ欧州中央銀行(ECB)は輪転機を回してお札を刷り、それでスペインやイタリアの国債を買い支えることしか出来ていない。市場はこの危なっかしいその場しのぎの処方を売り崩せるか、試してくるだろう。メルトダウン演出が行われた時、欧州株は10年に一度、来るか来ないかの、またとない買いチャンスとなるだろう。ただし、それはメルトダウンが起きた後での話だ。