ETFは過去20年足らずの間にゼロから1.2兆ドルもの運用資産を誇る巨大市場に成長しました。米国の株式売買高の3分の1がETFです。

2000年から2010年にかけて年率30%で成長してきたこの商品カテゴリーは、『バロンズ』によると曲がり角にさしかかっています。

『バロンズ』は、ひと月ほど前にバーンスタイン証券が出した『ETFの成長は壁にぶち当たるか?』という挑発的なタイトルのリサーチ・レポートを引用しています。

バーンスタインのレポートでは2025年にかけてのETFの市場成長率は年率13%に鈍化するだろうと予想しています。

これは他のいろいろなところが出している予想よりかなり控え目です。

それでも資産運用ビジネス全体の成長率が年率6%程度であることを考えると、ETFという商品カテゴリーの成長率は鈍化するとはいえ、高水準であることには違いありません。

ETF市場の成長率が年率30%から年率13%に鈍化することは、従って業界の死を意味するような深刻な問題ではありません。しかし細かい点には注意を払う必要があるということです。

まずETF業界はアクティブ運用型ETFを今後の成長の柱と位置付けているけれど、その市場開拓は容易ではないという指摘があります。

ETFはその仕組み上、ポートフォリオ・コンポジション・ファイル(PCF)を毎日ディスクローズする必要がありますが、それはアクティブ・ファンド・マネージャーが何を買い、何を売っているかの手口が、毎日バレてしまうことを意味します。

これまでのところアクティブ運用型ETFで最も成功しているのは株式型ではなくピムコの債券型ファンドであることは、このことと無縁ではありません。

次にETFは401(k)の市場への食い込みという点では余り成功していません。いま投信業界の運用資産全体の55%は401(k)に代表される確定拠出型のアカウントによって保有されています。


しかしETFが確定拠出型口座に占める割合は僅か1%にも満たないのだそうです。

その理由は401(k)のような長期投資中心の口座では毎月ちょっと追加のお金が入った時に、投信を買い足す際の取引フィーが最も安いということが重要なファクターであり、これは普通のオープン型インデックスファンドで十分用が足りてしまうからです。

ETFの持つ税法上の有利さは、課税繰り延べ型の401(k)のような口座では無意味に等しいのです。