日本でKindleが発売されて以来、Kindle本のランキングを見ているのですが、結構、自己出版(*)も増えてきています。

ある意味、米国で最初にキンドルが出てきた時より、Punkな状態……
これって、祭りじゃね?

それにAmazon.co.jpのKindle本のベストセラー画面は、0円の無料ダウンロードもしっかり紹介されている……商売、上手いよね。

もともと日本人は読書好きだし、ガジェットも好きだし、ITリテラシーの高い国民性。
そこへ持って来てブログやTwitterなどの自己発信メディアの利用も世界的に見れば異様なほど活発。

だから国民の新しいpass time (ひまつぶし)として、KDPがブレイクしても、僕的には、何の不思議もない。

セルフ願望が強いんですよ、日本人は。

そうじゃなきゃ「ノマド」なんて言葉が流行語になったりしません。

そういう訳で、僕は「怒涛のKDP祭り」というシナリオを、想定している(笑)

もうこんなサイトも雨後のタケノコのようにニョキニョキ出てきていることだし……

キンドる速報

それから僕は古いものとか伝統が大好きな人間だから、「KDPが出てきたら、もう出版社や編集者は、要らない」式の議論をする人は、心の底から軽蔑したい(笑)

出版社も必要だし、本を作るプロセスに携わる、大多数の人々も、今後も引き続き必要であることは、自明です。


ただ、、、彼らが今後、アンバンドル化の時代にあって、出版というプロセスの中でどう付加価値をつけてゆくのか? そのsoul-searching(=自分をみつめ直すこと) というものは、なされるべきだと思います。

僕が憎んでいるのは、あくまでも業界関係者の既得権にあぐらをかいた態度であって、彼らが蓄積した知見やノウハウではありません。

この点に関しては、最先端を走っている人たちの間では、既にニュアンスに富んだディスカッションが始まっています。下はその一例:

電子書籍が切り開く個人出版の当らな地平~『Gene Mapper』作者・藤井太洋氏インタビュー~

(前略)

藤井: 電子書籍、それも文字ものの小説としては相当な数が売れていくのですが、そのうち9割くらいの方は、Twitterにもfacebookにも一言も残さずに買っていく。どこで調べて、作品にたどり着いているのかも分からない。広告を踏んでくれれば分かるのですが、それも何もない。トラッキングもできないような方々が9割くらいになっているというのは、今まで利用したプラットフォームとは、まるで違う体験ですね。Koboの場合、3割くらいはトラックできていたんですよ。Kindleは端末がない段階でここまで出ているというのは、驚きました。

(中略)

田端: 紙の出版社も、我々BLOGOSのようなネットメディアにおいても潜在的に危機意識を持っているのは、クリエイターの方が、自分で書いて、クオリティチェックして、プロモーションしてというように自己完結できたら、編集者やプロモーター、キュレーターは、「俺らってやっぱり寄生虫だった」と思わざるを得ないという点です。そういうロールモデルとして藤井さんのような方が出てきたというのは、衝撃的で、いままで潜在的な可能性の話でしかなかったものが、現実になってきている。

(中略)

藤井:とにかく、1人でやることにこだわらないでくださいということですね(笑)。私はたまたま自分で出来たので、他人に頼まなかったというだけですし。作品になっていない原稿を読んでもらう友だちや、そこに忌憚の無い意見を述べてくれる仲間というのは何ものにも代えがたいですから、最低限、その部分だけは見ていただく人を捕まえたほうがいいですね。

(後略)

(*)=Kindle Direct Publishing(略してKDP)を利用した出版のこと


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