ドイツで影響力を持つ公務員労働組合ヴェルディが来年のベース・アップ交渉にむけて要求をまとめる作業に入っています。

今回、交渉の対象になっているのはヴェルディの200万人の構成員のうち75万人のみです。

今年のベース・アップ要求額は+6.5%という強気なものです。

同労組は、長年、インフレ率より低いベース・アップに甘んじてきました。「今年こそは大型のベース・アップが通るのではないか?」と観測するエコノミストも多いです。

その理由はドイツ政府が現在、国内の消費拡大に力を入れているからです。

以前解説したようにドイツは輸出産業の国際競争力を維持し、雇用を維持するために賃金の上昇を低く抑えてきました。このことは「ドイツの製造業は南欧諸国に比べて競争力がありすぎる」という不均衡を生じてきました。

今、ドイツで製造業を中心にスルスル賃金が上昇しはじめているのはドイツ政府やブンデスバンクもこの不均衡是正に賛成しているからです。

こんにちのドイツは東西ドイツ統合以来、過去最低の失業率となっており、しかもベースアップの話題で市民のマインドは改善しています。これで株が人気にならない筈はありません。DAXが「ミニ・バブル相場」商状になっているのには、そういう背景があるのです。


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