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BPは英国に本社を置く世界最大級の上場石油会社です。2012年の売り上げ規模は約3,660億ドルで、これはロイヤルダッチ・シェル(4,600億ドル)、エクソン・モービル(4,200億ドル)に次いで第3位です。

同社の主力油田はアンゴラ(2013年予想生産高=180mboe、但しネットベース)、北海油田(同150mboe)、メキシコ湾(同160mboe)、アゼルバイジャン(120mboe)などになります。

同社株は2013年の予想EPS(一株当り利益)$6.45に基づくと6.5倍で取引されています。また配当利回りは約4.7%です。

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BPは2010年にメキシコ湾で原油流出事故を起こし(上のグラフ中、赤マルで囲った部分)、その補償や訴訟費用として400億ドルを超える引当金を計上しました。訴訟はまだ継続中です。今後の刑事訴訟裁判の結果によっては更に巨額の引当金を取る必要が生じる可能性もあります。少なくとも向こう2年ほどは訴訟リスクに悩まされることになりそうです。

この事故の後にBPは補償費用を捻出するために沢山の資産売却を実施しました。その結果、400億ドルの引当金を取ったにもかかわらず、同社のギアリング(負債比率)は事故前とほぼ不変です。つまりバランスシート・リスクは低いと言えます。

同社はロシアのチュメニ油田をジョイントベンチャー、TNK-BPを通じて運営してきましたが、最近、このJVの持ち株をロシアのロスネフチに譲渡し、その代わりに123億ドルのキャッシュならびにロスネフチの発行済み株式数の18.5%を受け取ることに合意しました。このディールは来年早々に成立する見通しです。

以上、まとめるとBP株はオイル・メジャーの中でとりわけ割安なPERで取引されています。配当利回りも高いです。資産売却で補償費用に充てたので、バランスシート・リスクは低いです。ただ今後も刑事訴訟が同社に不利な形で結審するリスクを抱えています。