「財政の崖」を回避するための上院案がまとまり、今夜、これから上院の投票に付されます。同案が上院で可決された後、下院の投票に移ります。この法案が下院で可決される保証はありません。

1月1日はニューヨーク証券取引所が休みなので、1日の遅延がマーケットに与える影響はほぼ無いと言えるでしょう。(ただしそれは下院で同法案が可決されればの話ですが)

現時点でわかっている、同法案に盛り込まれた内容は、以下の通り:

年収40万ドル以上の個人、ならびに年収45万ドル以上のカップルに対する所得税の引き上げ。

キャピタルゲイン税を15%から20%程度に引き上げ。

年収25万ドル以上の個人、ならびに年収30万ドル以上のカップルが確定申告する際の税控除を一部制限。

500万ドル以上の遺産相続の際は、相続税を現行の35%から40%に引き上げ。


などです。これらの事から、向こう10年間で6,000億ドルの増収になると試算されています。これは若し「財政の崖」を転がり落ちた際に適用される増収額の20%程度に相当します。

ソーシャル・セキュリティ(社会保障)制度の物価スライド制をやめることは今回の法案に盛り込まれていないので、上記の措置が米国の財政の根本的な立て直しに寄与する度合いは低いです。(なぜならソーシャル・セキュリティが国家の支出の最大の部分を占めるから)

また今回対象にならなかった項目で近く期限が来る問題としては米国連邦政府の債務上限引き上げ問題があります。2月後半か3月の第一週くらいのタイミングで現在の債務枠は全部使い果たしてしまいます。