開票から一日経ち、イタリア総選挙の開票結果が確定しました。結論的には上院が見事な「宙吊り議会」となり、どのような組み合わせでも多数派形成は難しい状況です。

ベルサニ氏率いる中道左派・民主党グループは上院、下院とも僅差でベルルスコーニ率いる中道右派・自由国民党に競り勝ちました。
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下院の場合、第一党には自動的にボーナス議席が加えられ、総議席630のうち340議席が与えられることになっています。第二位よりも1票でも多ければ、それだけで勝利が確定するわけです。今回は中道左派・民主党が第一党になりました。

一方、上院はモンティ率いる中道連合が思ったより遥かに苦戦したため、当初想定されていたように中道左派・民主党と協調することで過半数を達成することが困難になりました。

なお上院の議席は選挙区ごとに議席数が決められており、ウエイトが大きい選挙区で勝てば、他で苦戦しても多くの議席を獲得出来ます。

このため上院選挙では一握りの重要選挙区で勝利することが極めて重要になるのです。

ベルサニの中道左派・民主党は欧州連合の財政切り詰め策に賛成の立場を取っています。


一方、ベルルスコーニの中道右派・自由国民党とグリッロのポピュリスト五つ星はそれぞれ切り詰め策に反対の立場を取っています。

ベルサニがそうした立場の違いを乗り越えてベルルスコーニ若しくはグリッロと協調する可能性は低いですが、全くゼロだとも言いきれません。

再選挙は「できれば避けたい」と考える人が多いです。なぜなら今、すぐに選挙をするとポピュリストの五つ星がさらに得票を伸ばし、本当にユーロ脱退を唱え始める危険性があるからです。

従って、若し再選挙するにしても半年程度、冷却期間を置きたいと考える人が多いわけです。

第一党のベルサニ氏が中心となり、多数派形成工作が現在行われていると思いますが、それが不調に終わった場合は、先ず選挙法を改正するためだけの目的で暫定政権を樹立し、その後で選挙法を改正し、再び総選挙をやり直すというシナリオも人々の口角に昇っています。