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いまあなたの取引は技術的理由から出来ません。あなたの今のトランザクションはキャンセルされました。このATMからは引き出しは出来ません。
(ツイッターから)


欧州連合(EU)がキプロスの財政危機を解決するため、ドラマチックな措置を発表しました。

それによると次に銀行の窓口が開く火曜日の朝まで、同国の電子的なトランザクションを一切凍結し、預金者の資金を動かせなくしたうえで、10万ユーロ以上の現金を預金している個人や企業には9.9%、それ以下の、小口預金者には6.75%の残高を帳消しにするというものです。

名目的にはこれは「預金税」と呼ばれていますが、実質的には銀行の経営危機で預金者の預金が危険にさらされたため、預金者全員が共倒れになるのを避けるため、預金者全員で痛み分けしたというカタチになります。

今回の措置は銀行の乱脈経営のツケを預金者に回したという点で極めて異例です。

欧州連合がその決断を下した理由は、キプロスの銀行の預金の大半はロシアなどから来るオフショア・マネーであり、税金を忌避する投資家をEUの真面目な国民の税金で尻拭いするわけにはいかないという配慮があります。


2007年に成立したMiFID(Markets in Financial Instruments Directive)というEUの法律で、MiFIDに認定された企業は、その本社所在地の金融監督当局のルールに従って営業している限り、EU全域で営業して良いという決まりになりました。つまりキプロス籍の企業はキプロス証券取引委員会のルールを順守しさえすれば、欧州全域で営業出来るのです。

キプロスは法律が緩いので、ロシアの実業家たちがキプロスのリゾート地、リマソールなどに続々とFXの会社などを設立し、適切な監視もないまま、それらが欧州大陸へと営業をかけました。

キプロスでの金融危機が、EU全体に飛び火しそうになったのには、そういう背景があるのです。


P.S.銀行にブルドーザーを乗り付けたバカも出る始末……

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