T-Mobile USAがスマホの「補助金」をやめると発表しました。

iPhone 5は電話会社の2年間の契約が無ければ650ドルします。しかし月々の電話料金の請求書の中に、スマホ本体価格のコストを割賦で返済する支払い部分が上乗せされている関係で、見かけ上、購入時の価格は199ドルに抑えられているのです。

これまでは米国の全ての電話会社が、そのような「2年間で、元を取る」価格プランを採用していました。しかし業界4位で、マーケットシェアの伸長に苦心しているT-Mobile USAは、他社と何か違ったことをやらなければならないと感じ、透明性の高い料金プランを打ち出したというわけです。

これが成功する保証は、ありません。

まず消費者の観点からすれば、最初に支払う金額が多くなってしまいます。これは毎月の支出のやりくりに苦心している多くの消費者にとって心理的に超えにくいハードルとなります。

その代わり、最初にスマホ本体の本来のコストを支払ってしまえば、月々の電話料金は使った分だけの「正直価格」になるわけです。

この新しい料金プランは、これまで不明瞭だった個々のスマホ本体の本来のコストが幾らなのかを明瞭なカタチで比較することを可能とします。そのため、「それなら、安い方がいいな」というトレード・ダウン、つまり安いスマホへの乗り換えを促すかも知れません。

電話会社はこれまでそうした不明瞭な料金プランを利用して、マージン部分を上乗せしてきました。しかしT-Mobile USAの新しい料金プランは、そのマージン部分の割高さも浮き彫りにする可能性があるのです。

ただ消費者のリテラシーが、そこまで追いつくという保証は無いので、念のためにT-Mobile USAは従来通りの料金プランと両方を消費者に提示し、選ばせる方法を採るそうです。