インテル(ティッカー・シンボル:INTC)はマイクロプロセッサ(MPU)のメーカーです。同社の製品は世界のPCの約80%に採用されています。また同社はデータセンター向け「アトム」チップなどの製品を発表しており、単にノートPCだけではなく、インターネットのインフラストラクチャの側でもMPUを売っています。

一口にデータセンターと言っても、エンタープライズITのホスティング、テクニカル・コンピューティング、クラウド・サービスなど、いろいろな顧客が存在し、それぞれに要求されるパフォーマンスは異なります。

一例としてビッグデータのユーザーの場合、高いI/Oパフォーマンスが要求されます。これと対照的に、スモール・ビジネスのホスティングの場合は、稼働率やアプリごとの営業コストなどの標準的な尺度が重要になります。

データセンター向け「アトム」は、上の例の後者のような、CPUインテンシブでなく、I/Oインテンシブでもない場面を主な顧客として想定しており、ワット当り+ドル当りのパフォーマンスに最適化されている商品だということです。

下のグラフはインテルの業績を示しています。

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【略号の説明】
DPS一株当り配当
EPS一株当り利益
CFPS一株当りキャッシュフロー
SPS一株当り売上高


なおこのデータはバリューラインから取っていますが、1月4日付けのレポートです。1月18日にインテルは決算発表をしていますので、既にデータは古くなっています。

因みに第4四半期決算は予想EPS45¢に対して結果48¢でした。従って2012年のEPSのところは2.13になります。

グラフ中、×印をつけてある部分は、前年比マイナスになった年です。2008年ならびに2009年はリーマンショックの後遺症がありましたので×印が多くなっています。それを割り引いても、同社の場合、EPSが前年比割れするケースが多いと言えるでしょう。

これは同社のビジネスが景気循環的(シクリカル)であることを示唆しています。また半導体の工場は一般に大きな設備投資を必要とし、損益分岐点も高いです。これらの財務的特徴から、インテルは「EPSが予想しにくい会社だ」というイメージがあります。


ただCFPSをSPSで割り算したキャッシュフロー・マージンは31%であり、売上高に対するキャッシュフローは極めてヘルシーです。言い換えれば、レシオ的にはグラマーなプロポーションをしている会社だということです。(銘柄選びの際に気をつけるべき、美しいプロポーションに関しては、以前の記事に詳述しました)

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インテルの業績は世界の景気にも左右されますが、それと同じくらい、自社の工場における歩留まりがどれだけ高いか? に採算性が左右されます。つまり敵は外にあるのではなく、自社の生産工程管理・品質管理にあるというわけです。下は同社の営業マージンのグラフです。

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大体、30~46%の中に収まっており、利幅は健全です。

過去5年間のキャッシュフロー成長率は+6%、配当成長率は+17%でした。バランスシートは鉄壁で、財務力は強固です。

株価収益率は10.9倍、配当利回りは4.1%で、これらの尺度からは同社株は極めて割安であると言えます。

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