日本の公的年金の運用担当者はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のモデル・ポートフォリオを参考に資産配分します。

その運用の弾力化が議論されているそうです。

現在、GPIFのモデル・ポートフォリオの資産構成は日本株が11%、外国株が9%、国内債券が67%、外国債券が8%、短期資産が5%などとなっています。

下は経済協力開発機構(OECD)が調べた世界の年金(公的、企業の両方を含むと思います)のアセット・アロケーションを示しています。

1

なおGPIFのアセット・アロケーションをOECDのグローバル年金統計(GPS)と単純比較することは出来ません。

上の「日本」の「Other」には外国株、外国債券、ローン、不動産、ヘッジファンドその他のファンド商品などが含まれていると思います。

それを断った上で、日本は世界的な文脈から言えば株式へのアロケーションが少ないことがわかります。

従って運用の弾力化は「公的年金がもっと日本株を買えるようになる」という期待をもたらします。これは強気材料には違いないのですが、もうひとつ心配すべきことがあります。


それは年金は日本国債(JGB)の大きな買い手のひとつであり、彼らがJGBを減らすとなれば、ただでさえ荒れているJGB市場が、よりボラティリティを増す可能性があるという事です。

2

下は米国のCNBCのシカゴのコメンテーター、リック・サンテリのコメントです。



彼も「現在JGBを半ば強制的に買わされているGPIFが分散したくなると日本国債のマーケットが荒れる」としています。

いずれにせよ年金は長期的な視点から、慎重に運用されているので、今日発表された事が、明日からすぐ実行に移されるということでは無いと思います。