ニューヨーク・タイムズによるとドイツの国勢調査でこれまで政府が考えていた8.170万人というドイツの人口が、実際にはそれより150万人(1.9%)も少ない8,020万人だったことが判明しました。

何事にも几帳面を重んじるドイツで、人口統計にこれほど誤差があった事にショックが走っています。

その原因ですが、ドイツはそもそも国勢調査を頻繁に実施しない国だという点が指摘できます。1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツが統合された際ですら、国勢調査をやりませんでした。

これはドイツ人がプライバシーの問題に極めて敏感で、この手の個人情報の調査を毛嫌いしていることが関係しています。

今回、欧州連合(EU)の規定に従って、イヤイヤ国勢調査を実施してみたところ、数字が大幅に狂っていたことが判明したというわけです。

それではなぜ150万人もの誤差が出たか? という点ですが、これはドイツに働きに来た移民が、戸籍を閉じずにそのまま帰国したことが関係しているそうです。

つまりドイツに働きに来た時は地元の役場に居住届けを出します。これが無いと銀行口座すら開けられないからです。

しかし彼らが帰国するときは、うっかり帰国する旨を届けずに帰ってしまうので、いつまでもその人が居る事になってしまうのです。これを「card-index corpses」、つまり「居住者カードの死骸」とドイツの統計関係者は呼んでいます。

なおドイツ政府は高学歴でスキルのある外国人の招致に積極的です。

今回の発見はドイツの移民奨励政策に一層の拍車をかけると思います。


(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief, Market Hack

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