先日、中国の食肉加工業者、双匯(そうかい)国際が米国最大の豚肉加工業者、スミスフィールド・フーズ(ティッカー・シンボル:SFD)を71億ドルで買収すると発表しました。

このディールは日本では余り報道されていませんが、我々の食生活に将来、影響を及ぼす可能性があります。

なぜなら米国の豚肉の最大の輸出先は日本であり、スミスフィールド・フーズは圧倒的スケールで米国No.1だからです。

日本がアメリカから輸入する豚肉の32%はスミスフィールドの製品です。

そこで簡単に豚肉(ポーク)のマーケット、ならびにスミスフィールド・フーズについて解説します。

先ず世界の豚肉生産高は下のグラフのようになっています。

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中国は全体の49%を占めています。アメリカは10%です。なお中国は自国で生産した豚肉の大半を国内で消費しています。



次に世界の豚肉の輸出元のシェアを見ると、アメリカが首位になっています。

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次にどの国が一番アメリカの豚肉を輸入しているかについて見ます。

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日本が一番沢山買っていることがわかります。

一人当たりの豚肉の消費量は次のグラフのようになっています。

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米国の豚肉の輸出は比較的最近になって急成長しました。

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各社の処理能力は次のグラフのようになっています。

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衛生管理のハイテク化などにより零細な屠殺施設は閉鎖され、処理施設の集約化、巨大化が進んでいます。

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コスト面ではアメリカが圧倒的に安いです。

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以上をまとめます。

疫病の発生防止、衛生、品質管理の観点などから、ポークのビジネスは近年、どんどん大型化、機関化しています。その最先端のノウハウを持った企業がスミスフィールドです。

アメリカは圧倒的な低コストの立場を利用して、輸出市場をどんどん開拓しています。

このノウハウの取得、ならびにスウィング・キャパシティを狙って、中国の双匯国際はスミスフィールドを買収したわけです。