ブログを書くとき、記事のタイトルが重要になります。Market Hackの仕掛け人で、僕の師匠である田端信太郎氏は「勿体無い!」というのが口癖です。

「広瀬サン、勿体無いですよ。記事の中身は悪くないのに、何ですか? この素っ気ないタイトル。勢いに任せて記事を殴り書きする(=これは僕の悪いクセ)のはいいですけど、タイトルをつけるときだけはじっくり時間を置いて、頭を絞って下さい」


ウェブ記事は、ソーシャルメディアで回し読みされたり、別のサイトで引用されたりしますので、個々の記事のタイトルが重要です。それが悪ければ、折角の良記事も多くの読者の目にふれることはありません。

(なるほどなあ)


それ以来、タイトルには気を配るようにしています。

さて、見出しといえば、アメリカのタブロイド新聞、『NEW YORK POST』にヴィニー・ムゼットという名物記者が居ます。彼は「Headless Body in Topless Bar(ストリップ酒場に転がる首なし死体)」という歴史に残る見出しを考案したことで有名です。

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この他にも彼は「Granny Executed in Her Pink Pajamas(ピンクのパジャマ姿のおばあちゃん、処刑される)」とか「500-pound Sex Maniac Goes Free(500ポンドの巨漢性倒錯者、無罪放免に)」などの、ほとんどポエムの世界とすらいえる秀逸な見出しを考え出したことで知られています。

彼は最近、フリーランスでNYポストの映画レビューを書いていましたが、先日、同紙の方から、「もうあなたは要らない」と通告されたのだそうです。


さて、「Headless Body in Topless Bar(ストリップ酒場に転がる首なし死体)」という見出しに関しては、逸話が残っています。

それは別に何でもない殺人事件のひとつだったこのニュースを耳にした時、ヴィニー・ムゼットは「こういう見出しでいこう!」ということに先ず閃きました。問題は、本当に犯罪のあった酒場がTopless Bar(ストリップ酒場)かどうか、誰も知らなかった点です。

編集者は急いで警察に確認しますが、警察は「わからない」というばかり。

そこでニューヨーク・ポストはマラリン・マトリックという駆け出しの女性記者を現場に急行させます。ところが現場は警察が閉鎖しており、〆切りが迫っているのにそこがトップレス・バーかどうか確認できません。

彼女が「確認できないの!」と電話したら、ニューヨーク・ポストの編集者は「なんとかトライしろ!」と譲りません。

そこで彼女は高窓によじのぼり、酒場の中を覗いて、中に「Topless Dancing」という張り紙があることを見つけます。

こうして、〆切りぎりぎりにニューヨーク・ポストは歴史的な見出しをものにすることが出来たのです。