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今日は久しぶりに世界同時株安となりました。

以前から指摘しているように、8・9月というのは1年でいちばん相場の悪い時期です。

今年は例年よりも懸念事項が目白押しです。具体的には9月17・18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で債券買い入れプログラムの縮小が発表されるかもしれない事が先ず指摘できます。現在、米国の市場参加者のうち9月に債券買い入れプログラムの縮小が発表されると考えている投資家は46%(ビスポーク調べ)です。

さらに9月22日にはドイツで総選挙があります。

また9月に議会が審議を再開すると、財政赤字削減のディベートが始まりますし、連邦債務上限の引き上げ問題も審議される予定です。

二年前に同様の状況で議事が紛糾し、アメリカが長期ソブリン格付け「AAA」を失ったときよりも、今年は一層パルチザン(党派主義)による分裂が激しいです

これらの事に加えてオバマ大統領はレーバーデー(9月2日)明け早々にも次期連邦準備制度理事会(FRB)議長を指名すると見られています。その筆頭に上がっているのはローレンス・サマーズ元ハーバード大学学長です。

サマーズのエコノミストとしての履歴はピカピカであり、FRB議長としてふさわしい人物だと思います。でも問題はFRB議長は大統領が指名して、その後、上院が承認しなければいけないという点です。前回、バーナンキ議長が再任されたときは上院での「議事打ち切り投票(=いわゆるクロ―チャー)」で必要票数が「ひょっとして、集まらないのではないか」という、ひゃっとする場面がありました。サマーズ氏は上院に敵も多いので、「きっと大丈夫さ!」とタカをくくっているオバマ大統領が、思わぬ冷や汗をかく場面も至現しないとは言い切れないのです。


市場参加者は、はっきり言ってノンビリしています。先ずブルベア指数ですが、現在、強気は43.3%、弱気は21.6%で、まだ中途半端な水準です。

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前回、マーケットが底入れした6月下旬は、強気-弱気が16.7まで下がりました。現在は未だ21.7です。

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次にプット/コール・レシオを見ると、現在0.79であり、これは過去の平均値に近いです。マーケットが底入れするにはこれが1.20程度まで増えないといけないと言われています。因みに前回マーケットが底入れた6月20日頃は1.29まで上昇しました。

俗に「恐怖指数」と呼ばれるVIX(CBOE S&P500ボラティリティ)指数も未だ16.89で6月にマーケットが底入れした水準には遠く及びません。

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たまたまシリア情勢が下げの原因として持ち出されていますが、まだアメリカがシリアを空爆すると決まったわけではないし、いまの時点ではこの問題が世界経済に与える実害は無いに等しいです。後づけ的にシリアが悪者にされているだけです。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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