ウォーレン・バフェットはアメリカを代表するブランドを持っている企業に投資することを好みます。
具体的にはウエルズファーゴ、コカコーラ、デイリークイン、シーズ・キャンディー、ガイコーなどが思い浮かびます。
さて、石油株ではバフェットはフィリップス66(ティッカーシンボル:PSX $58)に投資しています。
バフェットの投資会社であるバークシャー・ハサウェイはフィリップス66を2,716万株保有しており、これは同社の発行済み株式数の4.39%に相当します。大株主リストではインデックス投資で有名なヴァンガードに次いで、第2位株主です。またバークシャーの持ち株リストでの順位は第9位で、株式ポートフォリオの2.23%を占めています。
バフェットがフィリップス66を好きな第1番目の理由は、同社が「76」、「Phillips 66」、「CONOCO」などのアメリカ人なら誰でも知っている、ガソリンスタンドのブランドを持っているからです。


なお「76」の由来はアメリカ合衆国独立宣言が出された1776年の「76」から来ています。また「Phillips 66」の「66」は1927年に同社の創業者、フランク・フィリップスがオクラホマ州の国道66号線で同社の作ったガソリンをテストしたところ、最高時速66マイル(=106キロ)が出て、「国道66号線で時速66マイルが出たというのは、縁起が良いな」と思い、社名を「Phillips 66」にしたところから来ています。(ブランドのマークが国道の番号を示す道路標識に似ているのは、そのためです)
具体的にはウエルズファーゴ、コカコーラ、デイリークイン、シーズ・キャンディー、ガイコーなどが思い浮かびます。
さて、石油株ではバフェットはフィリップス66(ティッカーシンボル:PSX $58)に投資しています。
バフェットの投資会社であるバークシャー・ハサウェイはフィリップス66を2,716万株保有しており、これは同社の発行済み株式数の4.39%に相当します。大株主リストではインデックス投資で有名なヴァンガードに次いで、第2位株主です。またバークシャーの持ち株リストでの順位は第9位で、株式ポートフォリオの2.23%を占めています。
バフェットがフィリップス66を好きな第1番目の理由は、同社が「76」、「Phillips 66」、「CONOCO」などのアメリカ人なら誰でも知っている、ガソリンスタンドのブランドを持っているからです。


なお「76」の由来はアメリカ合衆国独立宣言が出された1776年の「76」から来ています。また「Phillips 66」の「66」は1927年に同社の創業者、フランク・フィリップスがオクラホマ州の国道66号線で同社の作ったガソリンをテストしたところ、最高時速66マイル(=106キロ)が出て、「国道66号線で時速66マイルが出たというのは、縁起が良いな」と思い、社名を「Phillips 66」にしたところから来ています。(ブランドのマークが国道の番号を示す道路標識に似ているのは、そのためです)
さて、一般に石油のビジネスでは、石油の探索・生産をする、いわゆる川上部門が花形で、利幅も大きいです。
一方の川下は自社の製品を捌くため、いやいやながら所有する、お荷物的な存在だと考えられています。これは現在も多くの企業に当てはまります。
もともとバフェットはコノコフィリップス(ティッカーシンボル:COP)に投資していたのですが、コノコフィリップスが川上部門と川下部門に分離したので、その両方を保有するに至りました。(なお川上のCOPも未だ持っていますが、こちらは第6位株主で、比較的小さいポジションです)
そこでフィリップス66のビジネスの説明に入ってゆくわけですが、同社は石油精製部門、マーケティング部門、中流(Midstream)部門、化学部門の四つを持っています。
石油精製部門は全部で15の精油所を持っており、日量220万バレルの原油を精製する能力を持っています。これは例えばエクソン・モービルの500万バレルよりは少ないですが、BPの240万バレルにほぼ匹敵する規模です。
マーケティング部門はガソリンスタンドなどを指します。
中流部門はDCP Midstream社の事を指し、NGL(Natural Gas Liquid)の集荷・輸送システムを指します。ロッキー山脈の山麓からテキサスにかけて、中西部を中心にパイプライン、ストレージ、ガス・プラントなどを持っています。
化学部門はシェブロン・フィリップス・ケミカル(CPC)の50%を所有しています。そのオペレーションの大半はテキサス州とサウジアラビアにあります。
同社の業績は主に石油精製部門によって左右されます。

その石油精製部門はこれまで北海ブレント、WTI、重油、カナダ産原油などを原料としてきましたが、近年、アメリカ国内でのシェールオイル開発が進んでいることから北海ブレントの輸入を止める方向で調達先を徐々に変更中です。同社の精製部門は中西部と太平洋岸が殆どなので、このシェールオイル・ブームによる供給元のシフトの恩恵を他社よりも蒙ります。
実際、同社の営業マージンは2012年の実績で10.7%であり、これは同業他社で最も規模的に近似するヴァレロ・エナジー(ティッカーシンボル:VLO)の4.8%より高いです。
同社のバランスシート上には69億ドルの負債が載っており、これは自己資本の25%に相当します。また48億ドルの現金があります。キャッシュフローは22億ドルで、利払い的には全く問題ありません。
配当利回りは2%程度です。
石油精製業は必然的に極めて市況に左右されやすいビジネスであり、EPSの予想は殆ど意味が無いと思います。ただ同社は年間売上高1,650億ドルほどある大企業であり、一方、時価総額は355億ドルに過ぎません。つまりPSR(Price to Sales Ratio)で0.2倍程度なのです。
一方の川下は自社の製品を捌くため、いやいやながら所有する、お荷物的な存在だと考えられています。これは現在も多くの企業に当てはまります。
もともとバフェットはコノコフィリップス(ティッカーシンボル:COP)に投資していたのですが、コノコフィリップスが川上部門と川下部門に分離したので、その両方を保有するに至りました。(なお川上のCOPも未だ持っていますが、こちらは第6位株主で、比較的小さいポジションです)
そこでフィリップス66のビジネスの説明に入ってゆくわけですが、同社は石油精製部門、マーケティング部門、中流(Midstream)部門、化学部門の四つを持っています。
石油精製部門は全部で15の精油所を持っており、日量220万バレルの原油を精製する能力を持っています。これは例えばエクソン・モービルの500万バレルよりは少ないですが、BPの240万バレルにほぼ匹敵する規模です。
マーケティング部門はガソリンスタンドなどを指します。
中流部門はDCP Midstream社の事を指し、NGL(Natural Gas Liquid)の集荷・輸送システムを指します。ロッキー山脈の山麓からテキサスにかけて、中西部を中心にパイプライン、ストレージ、ガス・プラントなどを持っています。
化学部門はシェブロン・フィリップス・ケミカル(CPC)の50%を所有しています。そのオペレーションの大半はテキサス州とサウジアラビアにあります。
同社の業績は主に石油精製部門によって左右されます。

その石油精製部門はこれまで北海ブレント、WTI、重油、カナダ産原油などを原料としてきましたが、近年、アメリカ国内でのシェールオイル開発が進んでいることから北海ブレントの輸入を止める方向で調達先を徐々に変更中です。同社の精製部門は中西部と太平洋岸が殆どなので、このシェールオイル・ブームによる供給元のシフトの恩恵を他社よりも蒙ります。
実際、同社の営業マージンは2012年の実績で10.7%であり、これは同業他社で最も規模的に近似するヴァレロ・エナジー(ティッカーシンボル:VLO)の4.8%より高いです。
同社のバランスシート上には69億ドルの負債が載っており、これは自己資本の25%に相当します。また48億ドルの現金があります。キャッシュフローは22億ドルで、利払い的には全く問題ありません。
配当利回りは2%程度です。
石油精製業は必然的に極めて市況に左右されやすいビジネスであり、EPSの予想は殆ど意味が無いと思います。ただ同社は年間売上高1,650億ドルほどある大企業であり、一方、時価総額は355億ドルに過ぎません。つまりPSR(Price to Sales Ratio)で0.2倍程度なのです。