いよいよ10月1日から新しい投資優遇制度、NISA（ニーサ）が始まります。

そこでMarket HackでもNISAにどう対応してゆくか具体的な行動の指針を示してゆきたいと思います。

この新制度をバッチリ使いこなすためには、まずこの制度の狙いときまりをしっかり理解しなければいけません。

まずNISAとは少額投資非課税制度の略です。具体的にはひとり１口座、１００万円（＝１年あたり）を上限として、新規の買い付けを対象に、その配当や売却益を最長５年間、無税にする制度です。（いまあるフツーの証券会社の口座は、来年から２０％のキャピタルゲイン税がかかります）

この制度を利用するには、NISA専用の口座を開けなければいけません。またNISA口座は複数の証券会社に開いてはいけません。あくまでもひとり１口座だけです。

この制度を利用して実際に買い付けがOKになるのは平成２６年の１月以降です。だから今日から受付が開始されたからといって焦る必要はありません。

言い換えれば、正月までにじっくり何に投資するか考える時間の猶予があるということです。

次に大事な点は、NISAを利用して買った株や投信を途中で売却したら、もう非課税枠を利用できないという点です。つまり途中で降りたら、負けなのです。だから５年間、しっかり抱き続けられる、確かな相手を選ぶ必要があるわけです。

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この「５年間、抱き続けられる相手」というのは、実際に探すとなると、相当、難しい作業になってしまいます。

そこでMarket Hackの読者なら、ハタと閃くわけです、（まてよ……相場の上手い人のやり方を、この際、参考にするのはどうだろう？）と。

世界には名人と言われる投資家が何人か居るけれど、その多くはドタバタと売り買いを繰り返すようなスタイルです。これではNISAの目的にはぜんぜん向きません。

どっしりと腰を落ち着けて、長期で成果を出しているカリスマ投資家となると……やっぱりウォーレン・バフェットの右に出るものは無いと思うのです。

バフェットはひとつの銘柄を何年も、何十年も抱き続ける男です。するとウォーレン・バフェットの投資ポートフォリオの中には我々がNISAを攻める上で参考になるアイデアが、ごろごろ転がっているのではないでしょうか？

そこで最新のバフェットのポートフォリオを見ると、下のグラフのようになっています。

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するとこれらの銘柄の中から投資対象を選べば良いことになります。


さて、NISAでは平成２６年からひとり毎年１００万円を上限として、５年間、毎年、新しい投資をしてよいというルールになっています。言い換えれば：

平成２６年　新規買い建て１００万円
平成２７年　新規買い建て１００万円
平成２８年　新規買い建て１００万円
平成２９年　新規買い建て１００万円
平成３０年　新規買い建て１００万円


の５回にわけて投資を実行するわけです。そして：

平成２６年に買い建てた分は平成３０年に売却
平成２７年に買い建てた分は平成３１年に売却……（以下同様）


と言う風に利食い売りしてゆくイメージだと思います。

どの銘柄を、いつ買ったかを覚えておきやすいように、毎年、１銘柄に絞って投資するというやり方もあるでしょう。理想を言えば、初年度から綺麗な分散が出来ているに越した事はありませんが、いろいろ煩雑になるのを避けるため、シンプルに徹するというのもひとつのやり方だと思います。

単年度で分散投資しないことから生じるリスクは、５年間という長期保有をすることで或る程度、軽減できますし、なにより銘柄の目利きを、バフェットの知恵をそっくり拝借することで、アフォな銘柄を避けることが出来るのが心強いです。

証券会社に口座開設する際に注意することは、バフェットの銘柄を参考にするのならば、アメリカ株を扱っている証券会社を選ばなければいけないという点です。

バフェットのポートフォリオに入っている、個々の銘柄については、また別の機会に解説します。