ちきりんサンが「ネット上では議論をしません。する意味ないから」と宣言しました。

ちきりん、カッケー!

そのタカビーな突き放し方に、オレの内なるMが疼くぅ。

オレ、瞳がハートマークになった、、、ゾ。

しかしアレだね、長年同じ仕事を続けていると、そのギョーカイにありがちな「ビジネスの姿勢」に、知らず知らずのうちに毒されてしまうものだなぁ。

マネージメント・コンサルタントの仕事というのは、いいよねぇ。究極の、後出しジャンケンだから(笑)

以前、ロスアンゼルスのベンチャー・キャピタリスト、マーク・セスターが「マネージメント・コンサルタントってのは、嘘っぱちなビジネスだ(Falsest of the false business)」と語っていたけど、本当にそうだワ。

「一度も現場を経験したことないMBA取ったばかりの若造が、経営陣にどう会社を切り盛りするか、指南する……こんなアフォなことがあるか? ところが……だ。経営陣はそんなコンサルタント達を、喜んで自分の会社に招き入れる。これはどうしてかと言えばリストラなどのシビアな決断を下す際、ボスは自分のケツを守る(to cover one’s ass)必要があるからだ」

つまりマーク・セスター流に言えば、経営者個人の「保身料」を、会社の経費で落とせる……これがコンサルの唯一の利用価値というわけデス。

そう言えば、よく来たなぁ、オレの会社にも。マッキンゼーのクネクネねえちゃんが。


会社の業績が悪くなった時に限って、降臨するんだよね、落下傘部隊みたく。

「あ、タカオ、こちらはマッキンゼーのジュディさんだ。いま、わが社は長期戦略の見直しに入っている。そこでだ、おまえの責任範囲と仕事の手順を、カノジョに説明してやってくれたまえ」

上司にそう言われて、(ハァー)と心の中で脱力しながら、呑み込みが悪いくせにプライドだけは高いクネクネ嬢に、いろいろ教えるわけです。大体、こういう後ろ向きな仕事は、戦力としてアテにされていないオレっちみたいな「盲腸社員」に回って来る。

で、彼らの出してくる結論というのが、また月並み過ぎるわけです(笑)

「御社もH&Qの如く付加価値の高い投資銀行業務に軸足を移す必要があります」みたいな。

で、経営者というのはコンサルの結論が正しいか、正しくないかには、全然興味は無いんです。彼らはコンサルのレポートの中に「……そのためには、合理化が必要だ……」という一文が、挿入されているだけで良い(笑)

議論が無いのは、当り前。

クライアントは「真実」におカネを払っているのではなく、「口実」を買っているのですから。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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