先日、地元のウエルズファーゴ銀行の支店に行ったときの事です。

「日本に送金したいのだけど」と言ったら、若い行員のデスクに案内されました。黒髪の女性です。

Banana Republic風の黒いパンツ・スーツは、ピンストライプの入った保守的なデザインですが、ウエストがキュッと絞ってあるので、嫌でも彼女の、自然の恵みをたっぷりと享受した胸元が目につきます。

くっきりと太く引かれたアイライナーは、目尻のところで「ぴょん」と力強く上向きにハネています。

肉付きの良いくちびるには、明るいピンク色の口紅が、「ぶちゅっ」と退廃的なほど気前よく塗られています。

(なんだおまえ、 エイミー・ワインハウスみたいな、けしからん顔しやがって……貴様、それでもバンカーかっ!)

と僕は名状し難い怒りの念に囚われたわけです。ふとデスクの上に置かれた真鍮のプレートを見ると「ビアンカ」と書いてある……

(ラティーナか……そんじゃ、しょうがないな)

ところが、このエイミー・ワインハウスは新人のせいか、仕事が遅い!

まあいいんですけどね、その間、こっちは心ゆくまでこの「歩く爆弾」を拝ませてもらったから。

「はい、おわりました。45ドルです」

「へっ?」

「だから……国際電信手数料が45ドルかかります。これはチェッキング口座から引いときます」

(ちょっと待ってくれ、たかだか15万円くらいのカネを日本に送ったぐらいで、手数料4500円って……)

「あのなービアンカ、いまにbitcoinがポピュラーになると、こういう殿様商売は、出来なくなるんだよ」

「bitcoin……なにそれ?」

その場の異様な雰囲気を察してか、すぐマネージャーが飛んできました。そして僕の顔を見るなり「なんだ、あなたでしたか」

「あなたでしたかじゃないんだよ。爆弾娘の麗しい姿を拝ませてもらったくらいで、高いじゃないの、4500円は?」

あーあ、言っちゃった。

 ■ ■ ■

テクノロジーと金融サービスは、アメリカの経済の根幹を成す、最重要のセクターです。下はS&P500指数のセクター構成ですけど、この二つのセクターだけで34%を占めていることがわかります。ビットコインはその両方に影響を与えます。

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ビットコインはdisruptor、つまり上に書いたウエルズファーゴ銀行や、アメリカン・エキスプレスやウエスタン・ユニオンやビザカードなどのビジネス・モデルを、ひっくり返す革新者になる可能性を秘めています。

そのコトの持つ深遠な意味合いに比べれば、過去1年でビットコイン価格が90倍になったことなど些細なコトです。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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