ビットコイン周辺は、強弱材料が入り乱れています。

以前に報じたように中国の当局が金融機関に対して「ビットコインを商わないように」という指示を出したことで、ビットコイン価格は1,200ドルを超える水準から一気に半値まで下がりましたが、今は900ドル台に戻しています。

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しかし中国政府のこの発表以降、そもそも今回の相場の起点になったバイドゥ(ティッカーシンボル:BIDU)が「ビットコインでの支払い受付をやめる」と発表したほか、チャイナ・テレコムも同様にビットコインを受け付けることをやめました。世界最大のビットコイン取引所であるBTCチャイナでは「今後、取引に参加するものは個人情報を提供する必要がある」と義務付け始めました。

一方、1年のチャートを見ると(上昇率が大きいので対数グラフにしました)今回の暴落が長期での上昇トレンドにとって「複雑骨折」と言えるような大きなテクニカル的ダメージを与えたかどうかは、判然としません。ごく乱暴な言い方をすれば「10倍になっては休み、また10倍になっては休む……」という動きを繰り返しているだけのようにも見えます。

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さて、その一方でビットコインが一般大衆に認識されるようなきっかけは確実に増えつつあるように思います。今日、ヒップホップMCで俳優のスヌープ・ドッグが「次のレコードはビットコインで買えるようにする」とツイートしました。

思い返せばそれまでごく一部のユーザーにしか知られていなかったツイッターが「アシュトン・カッチャーも使っている!」というPRで、一躍、一般のアメリカ人にも知れ渡ったのと同様、セレブによる支持(endorsement)が始まろうとしているのかも知れません。

なぜ一部の先駆的なセレブ、コーヒーショップ、バー、寿司屋などは「ビットコイン、やってます!」と宣言するのでしょうか? 

それは少なくとも今のところ「ビットコイン、やってます!」と言えば注目され、バイラルにその店舗の存在が知れ渡るからです。要するに、いい宣伝になるわけ。

面白い例としてはサンフランシスコのお医者さんが「患者のプライバシーを守るため、ビットコインで受診をOKにする」と発表した点です。アメリカでは既往症を保険会社に知られてしまうと健康保険料を吊り上げられるなどのデメリットがあります。保険会社やヘルスケア・プロバイダの立場からすれば「リスクに応じて、保険料を決めているだけだ」という主張になるのでしょうが、これは疾病のある人、或いは病気に罹りやすい体質の人を価格面で差別することになります。

最近、ビットコインの価格が急落したので「それ見た事か!」という「他人が損する様子を見てメシウマ」な記事がどんどん量産されています(笑)

でも現在進行中の社会の変化は、もっと深いと思いますゾ。