
2日に渡って開催されていた連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、米国連邦準備制度理事会(FRB)は債券買い入れプログラムの縮小を決めました。
それによるとこれまで毎月住宅ローン証券400億ドル購入していたのを350億ドルに、トレジャリー・ボンド450億ドル購入していたのを400億ドルに縮小するとしました。合計850億ドルが、1月から750億ドルになるというわけです。
このニュースを受けてダウ工業株価平均指数は+292ポイント上昇しました。ドルは104.20迄買われています。
債券買い入れプログラムは別名、量的緩和政策と呼ばれます。通常の、フェド・ファンズ・レート(FFレート)の上げ下げによらない金利政策であることから、「非伝統的金利政策」と形容させることもあります。
今回の縮小幅は比較的小さく、これで「直ぐに債券買い入れプログラムが終わってしまう」という印象をFRBが丁寧に避けたフシがあります。毎月、100億ドル縮小しても2014年の半ばまでは未だ債券買い入れプログラムが残っている計算になるのです。
通常、債券買い入れプログラムをきちんと終了してから、次のステージとしてFFレートの引き上げに着手するのがオーソドックスなやり方だと思うので、少なくとも来年の夏までは利上げは始まらないというわけです。
これに関し、バーナンキ議長は「景気がもたつくようだと(FOMCごとの債券買い入れプログラム縮小を)1、2回見送ることもありうる」と警鐘を鳴らしています。
ただ、うがった見方をすれば、景気がもたつかない限り、毎月100億ドル程度のスピードで粛々と債券買い入れプログラムを手仕舞うことを、この発言は認めてしまっていることになるわけです。
今日のマーケットの反応から考えて、FRBは少なくとも市場の期待より後手に回っている印象はありません。このような確りした反応を市場参加者は「トラクションがある」という風に表現する場合もあります。
普通、クリスマス直前の引き締めは「品がない」と受け止められ易いです。でも今回はバーナンキ議長が1月いっぱいで退任することもあり、後任が仕事をしやすいように、ちゃんとロードマップを提示してから辞めるのがエチケットです。その意味では、最後のチャンスに、市場に「Job well done!」と祝福されながら議長の座を降りることが出来たというわけです。
バーナンキ議長の在任中にはリーマンショックという未曽有の危機があり、1930年代の大恐慌の研究の第一人者として、議長の手綱さばきが頼りにされました。その点、あのタイミングでバーナンキ議長に当たったアメリカは、とてもラッキーだったと思います。
(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack)
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バーナンキ議長の在任中にはリーマンショックという未曽有の危機があり、1930年代の大恐慌の研究の第一人者として、議長の手綱さばきが頼りにされました。その点、あのタイミングでバーナンキ議長に当たったアメリカは、とてもラッキーだったと思います。
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