正月を利用してニューヨークに旅行する読者も居るかも知れないので、お買い物の際のヒントとして金融関係者の「オトコの身だしなみ」について、ちょっと書いてみます。
先ずバンカーが仕事で着るスーツは、ヒッキー・フリーマン(Hickey Freeman)と相場が決まっています。
ヒッキー・フリーマンは歴代の米国大統領が愛用してきました。オバマ大統領もヒッキー・フリーマンのファンです。だからヒッキー・フリーマンの親会社が倒産したときは、ニューヨーク州の北の果てにあるロチェスターに所在する「スーツの神殿」というあだ名のついた同社の縫製工場も閉鎖になるのではないか? という不安が走りました。
幸い、新しいオーナーは100年以上も続いているこの工場で、こんにちもスーツを作り続けているそうです。
ヒッキー・フリーマンのスーツはバーニーズやサックス・フィフス・アベニューなどの有名百貨店で買う事が出来ます。しかし本当にこだわるのなら、ヒッキー・フリーマンの自社店舗(543 Madison Avenue, New York, NY 10022 →マジソン街の54丁目と55丁目の間)に赴くのが良いでしょう。
なぜならヒッキー・フリーマンのスーツは定価で15~18万円ほどするので、折角、それだけのお金をはたいてスーツを新調するなら、採寸はプロのテーラーにやってもらうに越した事は無いからです。(なお年末年始は通常、セールの期間であり、4割引き程度で買うことが出来ると思います)
(スーツひとつに18万円も払うの?)皆さんはそう思うかも知れませんが、ヒッキー・フリーマンのスーツは楽々10年くらい、型崩れせずに着ることができます。だから結局、安い買い物になります。
もうひとつのポイントとして、一回、ヒッキー・フリーマンの自社店舗で採寸してもらえば、自分のサイズがお店のカルテに保存されるので、次回からはメール一本でスーツを注文することが出来るようになります。これも百貨店で買うと、そういうわけにはゆきません。
お店に採寸に行く日は、ウォーキングシューズではなくドレスシューズ(=つまり紳士靴)を履いて行った方が良いと思います。これは踵の高さに合わせて、ピシッとズボンのサイズを決めるためです。
先ずバンカーが仕事で着るスーツは、ヒッキー・フリーマン(Hickey Freeman)と相場が決まっています。
ヒッキー・フリーマンは歴代の米国大統領が愛用してきました。オバマ大統領もヒッキー・フリーマンのファンです。だからヒッキー・フリーマンの親会社が倒産したときは、ニューヨーク州の北の果てにあるロチェスターに所在する「スーツの神殿」というあだ名のついた同社の縫製工場も閉鎖になるのではないか? という不安が走りました。
幸い、新しいオーナーは100年以上も続いているこの工場で、こんにちもスーツを作り続けているそうです。
ヒッキー・フリーマンのスーツはバーニーズやサックス・フィフス・アベニューなどの有名百貨店で買う事が出来ます。しかし本当にこだわるのなら、ヒッキー・フリーマンの自社店舗(543 Madison Avenue, New York, NY 10022 →マジソン街の54丁目と55丁目の間)に赴くのが良いでしょう。
なぜならヒッキー・フリーマンのスーツは定価で15~18万円ほどするので、折角、それだけのお金をはたいてスーツを新調するなら、採寸はプロのテーラーにやってもらうに越した事は無いからです。(なお年末年始は通常、セールの期間であり、4割引き程度で買うことが出来ると思います)
(スーツひとつに18万円も払うの?)皆さんはそう思うかも知れませんが、ヒッキー・フリーマンのスーツは楽々10年くらい、型崩れせずに着ることができます。だから結局、安い買い物になります。
もうひとつのポイントとして、一回、ヒッキー・フリーマンの自社店舗で採寸してもらえば、自分のサイズがお店のカルテに保存されるので、次回からはメール一本でスーツを注文することが出来るようになります。これも百貨店で買うと、そういうわけにはゆきません。
お店に採寸に行く日は、ウォーキングシューズではなくドレスシューズ(=つまり紳士靴)を履いて行った方が良いと思います。これは踵の高さに合わせて、ピシッとズボンのサイズを決めるためです。
スーツの色は紺(Navy)または黒(Black)が良いです。明るい色(GrayやBrown)は仕事では着ません。
柄は無地でも良いですが、金融関係者なら上品な、微かなピンストライプが良いでしょう。ピンストライプとは、文字通り針のように極めて細いストライプのことを指します。

【ピンストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】

【ピンストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】
これに対してチョークストライプ(チョークの線のように太い)のスーツもありますが、こちらはマフィアもしくは代議士のような印象になってしまうので、あなたが田村耕太郎でないかぎり、保守的な職場には向きません。

【チョークストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】

【チョークストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】
なおウインドウペイン(=窓枠の意味転じて、四角い格子模様)のスーツはウォール街では殆ど見かけませんので避けた方が良いと思います。
冬の時期にお店にゆくと、フランネル(ふさふさした、温かい生地)のスーツを薦められるかも知れないけれど、これはニューヨークのような、東京より遥かに寒い街では有難いですが、東京だと厳冬以外は暑過ぎて着れないので、僕なら避けます。
それからニューヨークでスーツを新調するなら、ついでにワイシャツも買いたいと思います。それはどうしてかというと日本ではダブル(=袖に折り返しがある→別名「フレンチ」)のシャツがなかなか手に入らないからです。ダブルのシャツはカフリンクスで留めます。

【ダブルの例】
日本で売っているシャツは、シングルなのにカフスの穴が開いている(これは邪道)シャツが散見されます。シングルのシャツにカフスをつけるのは滑稽です。
最後に靴ですが、日本では革底のコンビ(=踵の一部が革、一部がゴム製になっていること)の紳士靴がなかなか見つけにくいです。ポイントは、踵がすり減ると、靴の修理店に行き、踵だけ、ないしは靴底を、新しいものに替えることが出来るようなものを選ぶことです。こうすれば10年くらい同じ靴を履き続けることが出来ます。

【靴底の例、出典:アレン・エドモンズ】
ロンドンでもニューヨークでも金融関係者の靴は黒のオックスフォードの6穴と決まっています。アレン・エドモンズのキャップトウ・オックスフォードが標準です。

【キャップトウ・オックスフォードの例、出典:アレン・エドモンズ】
なおウイングチップ(縫い目にギザギザがある)は厳密には「遊び用」なので避けること。また茶色の靴は「カントリー」と言って週末用なので、間違っても仕事では履かないこと。
最後に、ウォール街では身だしなみは自己主張の道具ではありません。相手が訓練された人間かどうかを瞬時に推し測る、手掛かりに過ぎないのです。だから客先や商売敵から舐められたくなければ、ちゃんとした服装で臨むこと。
柄は無地でも良いですが、金融関係者なら上品な、微かなピンストライプが良いでしょう。ピンストライプとは、文字通り針のように極めて細いストライプのことを指します。

【ピンストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】

【ピンストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】
これに対してチョークストライプ(チョークの線のように太い)のスーツもありますが、こちらはマフィアもしくは代議士のような印象になってしまうので、あなたが田村耕太郎でないかぎり、保守的な職場には向きません。

【チョークストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】

【チョークストライプの例、出典:ヒッキー・フリーマン】
なおウインドウペイン(=窓枠の意味転じて、四角い格子模様)のスーツはウォール街では殆ど見かけませんので避けた方が良いと思います。
冬の時期にお店にゆくと、フランネル(ふさふさした、温かい生地)のスーツを薦められるかも知れないけれど、これはニューヨークのような、東京より遥かに寒い街では有難いですが、東京だと厳冬以外は暑過ぎて着れないので、僕なら避けます。
それからニューヨークでスーツを新調するなら、ついでにワイシャツも買いたいと思います。それはどうしてかというと日本ではダブル(=袖に折り返しがある→別名「フレンチ」)のシャツがなかなか手に入らないからです。ダブルのシャツはカフリンクスで留めます。

【ダブルの例】
日本で売っているシャツは、シングルなのにカフスの穴が開いている(これは邪道)シャツが散見されます。シングルのシャツにカフスをつけるのは滑稽です。
最後に靴ですが、日本では革底のコンビ(=踵の一部が革、一部がゴム製になっていること)の紳士靴がなかなか見つけにくいです。ポイントは、踵がすり減ると、靴の修理店に行き、踵だけ、ないしは靴底を、新しいものに替えることが出来るようなものを選ぶことです。こうすれば10年くらい同じ靴を履き続けることが出来ます。

【靴底の例、出典:アレン・エドモンズ】
ロンドンでもニューヨークでも金融関係者の靴は黒のオックスフォードの6穴と決まっています。アレン・エドモンズのキャップトウ・オックスフォードが標準です。

【キャップトウ・オックスフォードの例、出典:アレン・エドモンズ】
なおウイングチップ(縫い目にギザギザがある)は厳密には「遊び用」なので避けること。また茶色の靴は「カントリー」と言って週末用なので、間違っても仕事では履かないこと。
最後に、ウォール街では身だしなみは自己主張の道具ではありません。相手が訓練された人間かどうかを瞬時に推し測る、手掛かりに過ぎないのです。だから客先や商売敵から舐められたくなければ、ちゃんとした服装で臨むこと。