新年早々タイ株が急落しました。これを受けて新興国の株式市場はピリピリした年明けとなっています。

そこで問題になるのは「次にヤバイ国は何処か?」です。

経済の基礎的要件から言うと、一番危ないと思われる国はインドネシアです。なぜならインドネシアは経常収支がどんどん悪化しており、外貨準備を取り崩しているからです。

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インドネシア株は去年の夏まで人気を集めていました。この一因は緩和的金融政策にあります。

民間部門の投資は高水準で、輸入も拡大しました。これが経常収支悪化の要因になりました。

インドネシアは90年代のバーツ危機に端を発するアジア通貨危機の際、瀕死の重傷を負ったのですが、その後、極めて保守的な経済運営を心掛け、見違えるほど立派な国になりました。

ところが……

昔の悪いクセがこのところぶり返していて、最近では過去10年で初めて経常赤字に転落しています。


米国の債券買い入れプログラムの縮小を受けて、新興国への投資資金は今後リパトリエーション(=本国へ送り返される事)されやすくなります。

だから最近では経常赤字国、財政赤字国を中心に新興国の為替安の現象が見られ始めています。これは典型的な危機の「前兆」です。

インドネシア中銀は通貨防衛のために介入しています。これが外貨準備の取り崩しを招いています。

また政策金利の引き上げで通貨防衛を図っています。そうしないと輸入物価が上昇し、スパイラル的なインフレが懸念されるからです。さらにリザーブ・リクワイヤメント(RR)ならびにローン・ツー・デポジット(LDR)レシオを厳格化しています。

インドネシアはエネルギー価格に補助金を出していますが、これは国庫を圧迫しています。そこでガソリン、ディーゼル価格を値上げし、財政健全化を図ろうとしています。

今後の経済成長の見通しですが、海外からの直接投資の鈍化と銀行貸付の厳格化を受けて、GDP成長率は若干鈍化すると思われます。一方、インフレ率は9.5%前後でピークを打つと思われます。

現在、インドネシアの外貨準備は2012年末の輸入の6.4カ月分から2013年末は4.9カ月分へと目減りしていますが、これが3ヶ月を切るようだと「ドカ下げ→投資資金の、ほぼ全損」という、最悪シナリオも覚悟する必要があるでしょう。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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