ベトナムの株式市場が連日連騰しています。1月17日のVN指数は+1.88%の543.59で引けました。年初は504.51だったので、年初来+7.7%騰がった事になります。

下はベトナムの株式市場のETF(上場型投信)、マーケット・ベクトルズ・ベトナムETF(ティッカーシンボル:VNM)のチャートです。

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ベトナムの株式市場が連騰している理由は、政府が外国人持ち株規制を緩和するのではないか? という観測が流れているからです。

現在、ベトナム企業の外国人枠は49%となっています。これが60%に引き上げられるのではないかというわけです。

マーケット・ベクトルズ・ベトナムETFは、外国人が一番買いやすいベトナムへの投資法ですので、この噂で現地市場以上に上がっています。

それはETFが本国市場よりプレミアムになってしまうことを意味します。実際、昨日の時点で既にETFは8%近く割高になっています。

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今日も現地市場よりニューヨークで取引されているVNMが高いので、現時点でのプレミアムは約10%と考えるべきでしょう。

このようなプレミアムは、いずれETFの株価が本国市場よりアンダー・パフォームすることで是正されると思われます。従って、慌ててETFを買うのは得策ではありません。

それを断った上で若し噂通りにベトナム政府が外人持ち株比率を60%に引き上げるのであれば、それは大材料です。

なぜならそれは過半数を外人が占めることが出来ることになり、実質的に経営権を外国人に支配される企業が出てきても、政府はそれを容認するということを意味するからです。

ベトナムはドイモイ政策の導入以来、経済の自由化を進めていますが、国有企業の支配は依然として続いています。非効率なお役所経営の会社が幅を利かせている関係で、クラウディングアウト(=民間企業の押しのけ)が起こり、それがいまひとつベトナム経済の基礎要件が改善しない一因となってきました。

しかしそのベトナムも、ひょっとしたら変わりつつあるのかもしれません。そのひとつのキッカケはTPP(環太平洋経済連携協定)です。

ベトナムはTPPへの参加を目指し、交渉国のひとつになっていますが、保護しなければいけない国内の農業や国有企業比率が高いことから、参加に際しては一番、ハードルが高い国だと見做されています。(どうせベトナムは脱落するさ……)そう考えられているのです。

特に外国人持ち株比率の49%という上限は、TPP交渉でやり玉にあがりやすいトピックです。

そこをベトナム政府が譲歩しようとしているのは、驚きであり、正直、アメリカの投資家は未だ半信半疑です。

なお現時点ではベトナム現地に証券口座を開設するのは僕としてはお勧めしません。突然のベトナム・ドン安の局面などで、即座に処分、リパトリが出来ないリスクが相変わらずつきまとっているからです。ETFでじゅうぶん。