最近、エンタープライズ・ソフトウェアのルネッサンスということが言われています。

エンタープライズとは「企業向け」という意味です。エンタープライズ・ソフトウェアの例としてオラクル、SAPなどがあります。

この分野はM&Aですっかり大手に集約されてしまい、最近は安定しているけれどエキサイティングではないセクターに成り下がっていました。

ところが3年ほど前から新しい動きが出始めています。それは企業のIT担当者だけが使えるソフトウェアを売るのではなくて、一般社員でも気軽に使える、簡単なソフトの登場です。しかもそのソフトウェアに慣れるまで、当分、タダで使わせてもらって、その素晴らしさを先ず体験する……そして草の根のレベルでの支持を得たら、部門から部門へ、クチコミでユーザー・ベースを広げてゆくという売り方をする会社が出て来たのです。

タブロー・ソフトウェア(ティッカーシンボル:DATA)はそんな会社の代表格です。同社はデータ分析ソフトを作っています。その製品は、簡単で、とても綺麗。しかもリアルタイムでアップデート、そしてユーザーが「ストーリーを語るため」に最適化されています。

ソフトウェアの課金の仕方ですが、最初は無料で、次に課金するときは先ず1万ドル以下の少額を請求します。つまり顧客企業が導入しやすい価格設定にしているわけです。

タブロー・ソフトウェアの顧客リストはピカピカの一流どころがすらっと並んでいます。その多くの顧客は、現時点では全社的にタブロー・ソフトウェアを導入しているのではなく、ごく一部の部署のみで使っています。つまりこれから販売拡大する余地が大きいのです。

全社的に採用してもらうには、単にアナリティックスの使いやすさを追求するのではダメで、大企業が要求する、データの保全、コンプライアンスなどのハードルをクリアしなければいけません。これが今後の同社の課題です。

海外比率は僅か22%で、今後大きな成長余地があります。

下はタブロー・ソフトウェアの売上高のグラフです。

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過去3年間の年平均売上高成長率(CAGR)は80%でした。2月5日に発表された決算では売上高成長がアナリスト予想+60%に対し結果+95%と、ぶっちぎりに良い売上でした。成約案件のサイズは、どんどん大きくなりつつあります。つまり売上成長的には同社はスイートスポットに来ているわけです。


下は一株当り利益のグラフです。

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今年は赤字転落が予想されています。これはマーケットシェアを取りに行く戦略に出て、果敢に営業ならびにマーケティング費用を前倒しにしているからで、別に悪い事ではありません。

事実、タブローの成功を見て、いつ大手が本気を出してくるかわかりません。そのためにも早くスケールを実現する必要があるのです。

タブローは最近、マシン・データのソフトウェア企業、スプランク(SPLK)と業務提携すると発表しました。これはいわゆるBIG DATA分野で最も熱いタグ・チームが組まれたことを意味します。

いま米国のソフトウェアの分野で文句なしに一番エキサイティングな銘柄。

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(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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