中国のイー・コマース企業、アリババが米国証券取引委員会(SEC)に新規株式公開の上場申請書類(F-1)を提出しました。

なお現時点ではADS(米国預託株式)数、初値レンジ、普通株:ADSの交換比率、上場市場などの数値は空欄です。

調達金額10億ドルという記載は、単に申請フィー(12.9万ドル)を計算するためだけの目的で記入された暫定値であり、実際の調達額とは何の関係もありません。

幹事は売出目論見書の左側からクレディスイス、ドイチェバンク、ゴールドマンサックス、JPモルガン、モルガンスタンレー、シティの順になっています。

2013年3月に〆た会計年度の売上高は3452億人民元(55.53億USドル)でした。

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アリババは中国特有のビジネス習慣に基づいたビジネス・モデルを採用しています。

中国の商人はミドルマン(仲に立つ人)に口銭を払うのを嫌がるので、アリババは売り手と買い手をマッチングする場合でもマージンをアリババに払う事はしません。

また売り手の商品をアリババが在庫としてキャリー(=つまり買い取り)し、小売値を嵩上げして売ることもしません。


むしろアリババは売り手の商品を宣伝することで広告料金を得るという課金の仕方をします。

このためアリババの売上高は実際の「扱い高」よりずっと過小に報告されているわけです。

IPOでピア・コンパリソン(=比較対象との対比)をする場合、単純にアマゾンの売り上げ規模とアリババの売り上げ規模を比較できないのは、このためです。

零細な売り手は決済に際して信用できない場合があるので、アリババはアリペイ(Alipay)というユニークな決済システムを構築し、安心して買い手が商取引できるような工夫をしました。

この「信頼できる決済方法」をアリババが有しているということは、同社の絶大な競争優位だし、モノの取引だけに限定せず、より広い金融取引へ発展するプラットフォームと成り得ます。

2013年3月で〆た会計年度の純利益は84億人民元(13.52億ドル)でした。

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また日本のソフトバンクがアリババの34%株式(IPOによる株式の発行前)を保有しています。

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