ウェアラブル・キャプチャ・デバイスのメーカー、GoPro(ゴープロ、ティッカーシンボル:GPRO)が新規株式公開(IPO)ロードショウをキックオフしました。今回の発行条件は:

売出金額:4億ドル(うち半分が新株)
初値レンジ:21から24ドル
上場市場:ナスダック
ティッカーシンボル:GPRO
売り出し株数:1780万株
ディール後発行済み株式数:1.511億株
値決め日:6月25日前後
幹事:JPモルガン、シティ、バークレイズ


となっています。

ゴープロはこれまでに累計850万台のキャプチャ・デバイスを販売しました。これは米国のカムコーダー市場でNo.1です。

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同社の主力製品は:

HERO3 White Edition $199.99
HERO3+ Black Edition $399.99
HERO3+ Silver Edition $299.99


で、このほかにプレミアム・アクセサリー、マウント、その他のアクセサリーを販売しています。

同社の製品の販売に際しては専門店の販売経路がとても重要です。それに加えてアウトドア専門店であるREI、スポーツ用品店であるスポーツオーソリティ、そしてアップルストアなどでも販売されています。

ゴープロのディストリビューター数は約50社で、これは売上高の48%に相当します。残りはウェブ経由のダイレクト・セールスです。地域別売上高は下のグラフのようになっています。

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ゴープロは先行投資費用5億ドルを投じ、エンジニア250人を雇い新製品の開発にあたるほか、ソフトウェア・プラットフォームの構築、営業チームの編成、世界100か国以上で合計2万5千に渡る小売拠点の開拓などを行ってきました。

同社はそれらの小売拠点にPOPディスプレイを設け、フラットスクリーンで常時動画を流しています。これらのPOPディスプレイだけに2000万ドルを投入しました。さらに90のイベントのスポンサーを務めています。



ゴープロ・アプリのダウンロード回数は650万回、編集ソフトのダウンロード回数は430万回です。またYouTubeでは毎日6000の動画がアップロードされています。視聴回数は10億回、のべ5000万時間です。

ゴープロは製品開発に当たっては入念なカスタマー・ベータ・テスティングを繰り返し、ユーザーの満足度の高い製品を作ることを目指しています。



去年ゴープロが販売したキャプチャ・デバイス数は380万台ですが、これはポータブル・ナビ・デバイスの3,100万台、iPodのピーク販売台数の5,500万台、デジカメの9,000万台、スマホの10億台などと比べると、きわめて少ない数字です。つまり市場は飽和状態とは程遠いわけです。

財務的にはゴープロは資本効率の良いビジネスモデルとなっています。ブランド力が強く、ディストリビューション力が強いことが効率経営を可能にしています。

去年の売上高は9.86億ドルで過去4年の売上高CAGRは+149%でした。

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またユニット数は過去3年にCAGR+83%で成長しました。

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EBITDA(利払い前、税前、償却前利益)は、こうなっています。

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同社の売上はクリスマスを含む第4四半期が一番大きくなる傾向があります。

直近の四半期、つまり2014年第1四半期の売上高が前年同期比で下がっているように見えるのは去年の第4四半期は新製品「HERO3」の発表直後の売上増があったことと、今回のひとつ前の四半期、すなわち2013年第4四半期にはそのアップグレード・バージョンである「HERO3+」が、クリスマス商戦に合わせて発表された関係で、2014年第1四半期の売上を先食いしたという二つの要因が重なったことが原因です。

なおGoProは最初のウェアラブル関連株のピュアプレイだとウォール街関係者からは目されています。従って、今後ウェアラブルが株式市場のテーマとして定着するかどうか、そのカギを握るIPOと言えます。

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