昨夜、ウェアラブル・キャプチャ・デバイスのゴープロ(ティッカーシンボル:GPRO)が初値レンジの上限の24ドルで値決めされました。あと数時間すれば(東海岸時間の10:45AMから11:00AM前後)トレードが始まると思います。

主幹事はJPモルガン(ティッカーシンボル:JPM)で、彼らは伝統的に「引けピン」型のIPOの開け方をする投資銀行として知られています。言い換えれば、寄り付きは小幅高で開けておいて、大引けにかけて値段を切り上げてゆく方法です。

これは、あくまでも「理想」であって、現実的にそんな風に誘導できる保証はありません。

実際、今年のテックIPOは、大半が「寄りピン」であり、寄付きで飛び付き買いをしたら、儲からなかったケースがほとんどでした。

IPOの調査を専門とするルネッサンス・キャピタルによると、今年の色々なセクターのIPOのうち、テック・セクターだけが寄付きで買い建てた投資家に未だ利益をもたらしていないのだそうです。

IPO上場初日に投資銀行でどんなドラマが繰り広げられるかに関しては、以前に書いたKindle本の中で描写しておきましたので、関心のある方はどうぞ。



ゴープロの寄付きがどれだけ強くなるかを間接的に知る方法として、アンバレラ(ティッカーシンボル:AMBA)の株価に注目してください。なぜならアンバレラはゴープロのカメラの心臓部を構成するHD画像圧縮システムを提供しているからです。アンバレラ株は既に過去一か月で24.8%上昇しています。つまりゴープロの強いIPOを先回りして織り込み済みということです。

ゴープロは、いわゆるウェアラブルの範疇に入るとアメリカの投資コミュニティでは考えられています。ウェアラブルは、これまで話題を振りまいてきましたが、投資テーマとしては一人前とは言えなかったと思います。若しゴープロのIPOが熱烈な人気で迎えられた場合、ウェアラブルというテーマがようやく定着する可能性があります。

昨日、グーグルのデベロッパー・カンファレンスがあり、グーグルがIoT(インターネット・オブ・シングス)でアンドロイドを強力にプッシュすることを宣言しました。つまりコンピューティングはパソコンからスマホへ、そしてウェアラブルを含んだあらゆるデバイスへとどんどん拡散しているわけです。

パソコンの場合、入力システムはキーボードが主体でした。しかしスマホではそれがタッチになり、グーグル・グラスやウェアラブルではそれが音声や身振り、体温、心拍数など、あらゆる自然界のインプット情報へと広がってゆくわけです。この「logic」から「feeling」への移行は、アナログ信号がキーストロークのようなデジタル・インプットをリプレースすることを意味します。

それはつまり今後インターネットに接続された無数のパッシブなデバイスの中で、アナログ半導体が活躍することを意味します。銘柄的にはマキシム・インテグレーテッド(ティッカーシンボル:MXIM)が関連銘柄になります。