昨日、フランスの鉱工業生産が前月比-1.7%とコンセンサスの+0.2%を大きく下回り、同国の経済に対して投資家の不安が再燃しました。

そこで先日発表された国際通貨基金(IMF)のフランスに対する第4条年次協議報告書(ArticleⅣ Consultation)から同国の経済の様子をレビューしてみたいと思います。

フランス経済は欧州財政危機に際し、南欧諸国ほど酷い打撃を受けなかったけれど、ドイツなどに比べると経済のアンダー・パフォーマンスが目立ちました。

特に景気回復局面で他の国々より愚図愚図しており、結果として南欧諸国と比べても後れをとりつつある印象があります。2013年のGDP成長率は+0.3%にとどまりました。

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失業率は高止まりしています。

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民間セクターが雇用創造に十分寄与していないのが、その主な原因です。


一方、消費は意外に底堅く、これが景気を下支えしています。賃金がしっかりしていることが消費者のマインドを支える要因となりました。

逆に言えば単位労働コストが上場しているので国際的な競争力は一段と低下しています。この競争力の低下が経済成長の阻害要因です。

政府の財政赤字はGDPの4.3%に相当し、未だ圧縮する必要があります。構造的財政収支は時間をかけて改善されてゆく見通しです。

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家計の負債比率は可処分所得の80%程度で、じりじり上昇しているものの、他の欧州諸国に比べると健全です。

経常赤字はじりじり悪化を見ています。これは輸出競争力が無い一方で、消費は比較的好調なのが原因です。

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