メグ・ジェイ博士は最近、TEDでのトークがバイラルにシェアされているので、皆さんもご覧になったことがあるかと思います。



彼女はバージニア大学の臨床助教授です。彼女はUCバークレーで臨床心理学と性差研究の博士号を取得しましたが、その際、世界の女性の生涯について調査するMills Longitudinal Studyという、最も古くから続いている調査にも関与しました。

また彼女は実際に20代の若者の多くに対しセラピストの立場からアドバイスしてきました。

その彼女が書いた本、『The Defining Decade』の日本語版がこのたび出版されました。



僕は日本語版は読んでいないのですが、英語版の方は読みました。そこで彼女が主張していることをかいつまんで言うと;

【20代を無為に過ごすな】
大事な経験(consequential experience)は20代に遭遇しやすい。30代から40代へと大人になるにつれて、自分の人生を自ら決めることが出来るようになるだろうと思うのは勘違いだ。30代になれば、出会いも減るし、仕事の選択も、ままならなくなる。いまの20代の若者には(今が自分の将来を決定してしまう、大事な時なのだ)という自覚がない。
そのため無為に20代を過ごしてしまい、(こんなはずじゃなかった)と、後で後悔する。「30代が、新しい20代だ」という、すべてを先送りする考えが蔓延している。これではいけない。

【自分という存在を確立せよ】
自分のアイデンティティを確立することが重要だ。そのためには自分への投資を怠ってはならない。その投資は学歴や資格に向けられるときもあるけれど、それと同じくらい重要なのは、就職面接の際、自分がどんな人間であるかを語る、証拠になるものを自らの経験で得ることである。これは自分探しの旅とは違う。

【20代の時間の貴重さに目覚めよ】
無関心、無気力、流されるような生活を続けていると、社会や家庭といったものから、はぐれてしまった存在に堕落する。ぐずぐずしてないで、体を使って動き出せ。20代に経験した仕事は、その後のキャリアに大きく影響する。米国国勢調査局の調べではアメリカ人の給与は40代にピークを付け、その後、下降線を辿ることが知られている。労働市場に参入するのが遅れれば、自分が十分出世しないうちにこのピークが来てしまう。20代のときにどれだけ稼いだかは、それ以降のその人の年収を決める決定的なファクターだ。

【あとで挽回しようと思うな】
中年になってから、20代を無為に過ごしたという過去を挽回しようと思っても、挽回できない。大多数の人はその事実に遅まきながら気付く。居ながらにして(自分の人生をどう計画しようか?)と理詰めで考えても、結果は出ない。結果が出る唯一の方法は、どうすればより良い方向へ行けるか、実地で毎日試してみることだ。

【コネは作れ、そして弱いコネでもフル活用しろ】
「知り合いの知り合い」というような、弱いコネをフルに活用することが、実は最も効果がある。会社にたまたま出来てしまった「空きのポスト」の半分は、求人広告を出す前に知人、友人、その他のコネを通じて埋められてしまう。コネがなければ、「ひとつ私のために口を利いて頂けますか?」とお願いするのが良い。これはベンジャミン・フランクリンが得意としたやり方だ。人間は、その頼まれごとが大きな負担を強いるものでない限り、たまには他人のために骨を折るのも仕方ないなと考えるものだ。年長者として部下から尊敬される人間ほど、実は面倒見が良い。これは出世する人間は、面倒見の良さが出世に関係することを本能的に悟っているからだ。

【Facebookでウンザリしたら】
20代がFacebookを嫌う理由はFacebookで友達を探そうと思うと、偶然、友達の方が自分より充実した人生を送っていることを発見してしまうからだ。調査結果によると典型的な20代はFacebookに何かをUPするより、他人のプロフやタイムラインをくまなく点検することに多くの時間を割くことがわかった。その場合、どこかで腹をくくって、自分で人生を決めはじめないと、いつまでも流され続ける。

【伴侶選び】
成功している人間は、大体、自信にあふれているものだ。将来の自分の家族を選ぶ気持ちでデートのパートナーを選べ。そして、その作業には20代前半からとりかかるのが良い。


とまあこんな感じで、耳が痛いことばかりです。

リーマンショック後、若者の失業率が高止まりしているし、最近の若者は学資ローンの負担も大きいです。だから結婚できないし、そもそも親元すら離れない若者も多いです。それがミレニアル世代だと言ってしまえばそれまでですが、メグ・ジェイ博士は、そんな現在のアメリカの風潮の真逆を行くアドバイスで人気を博しているそうです。