ブラジルの石油会社、ペトロブラス(ティッカーシンボル:PBR)がたいへんなコトになっています。
今日、同社は「現在進行中の汚職疑惑にまつわる調査の関係で、11月14日に迫った決算発表の期限までに決算を発表できそうにない」とコメントしました。
決算発表当日の朝になって、突然、そう言われても投資家は立つ瀬が無いんですけど……(笑)
同社が決算発表日を変更するのはこれが3回目です。
ペトロブラスは経営幹部が下請けに対し水増し工事を発注、袖の下を受け取っていた疑惑で、同社を担当している会計事務所、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)と剣呑な関係になっています。
今回の第3四半期決算についてPwC側は「決算の内容をサインオフ(承認)しない」と発表しています。なおPwCは今年いっぱいでペトロブラスの監査の仕事を降りる予定です。
通常、企業が公認会計士事務所を変更するのは「死亡フラグ」です。
新しい公認会計士事務所が着任する際は、不正会計を自分のせいにされるのを未然に防ぐため、徹底的に帳簿を洗い出します。そこで芋づる式に過去の不正が暴かれることが多いのです。
今回のスキャンダルは、俗称「洗車作戦(Operation Car Wash)」と呼ばれ、再選されたルセフ大統領の政権の中枢まで関与していると噂されています。
さて、ペトロブラスですが、現在、リオデジャネイロ沖の大深水油田を開発するため、莫大な先行投資をしています。原油価格の急落は、このプロジェクトの採算性に深刻な疑問を投げかけています。
同社はこれまでに1,000億ドルに迫る借入を行っており、バランスシートは世界の大手石油会社の中で最も醜悪です。
普通、アメリカの機関投資家はニューヨーク市場などに上場されている株で株価が10ドルを割り込むと「新規買い建ての禁止」を内規で定めているところが多いです。なぜなら一般に株価が10ドルを切ると、倒産リスクが高まるからです。

ペトロブラスの配当利回りは7.6%であり、これは普通、アメリカで倒産を織り込んだ利回りとされる8%に限りなく近づいています。
さらに言えば2015年のコンセンサスEPSに基づいた株価収益率(PER)も僅か4.6倍となっており、これもこれから同社に何か大きな証券事故が起こることを織り込んだ水準と言えるでしょう。
今日、同社は「現在進行中の汚職疑惑にまつわる調査の関係で、11月14日に迫った決算発表の期限までに決算を発表できそうにない」とコメントしました。
決算発表当日の朝になって、突然、そう言われても投資家は立つ瀬が無いんですけど……(笑)
同社が決算発表日を変更するのはこれが3回目です。
ペトロブラスは経営幹部が下請けに対し水増し工事を発注、袖の下を受け取っていた疑惑で、同社を担当している会計事務所、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)と剣呑な関係になっています。
今回の第3四半期決算についてPwC側は「決算の内容をサインオフ(承認)しない」と発表しています。なおPwCは今年いっぱいでペトロブラスの監査の仕事を降りる予定です。
通常、企業が公認会計士事務所を変更するのは「死亡フラグ」です。
新しい公認会計士事務所が着任する際は、不正会計を自分のせいにされるのを未然に防ぐため、徹底的に帳簿を洗い出します。そこで芋づる式に過去の不正が暴かれることが多いのです。
今回のスキャンダルは、俗称「洗車作戦(Operation Car Wash)」と呼ばれ、再選されたルセフ大統領の政権の中枢まで関与していると噂されています。
さて、ペトロブラスですが、現在、リオデジャネイロ沖の大深水油田を開発するため、莫大な先行投資をしています。原油価格の急落は、このプロジェクトの採算性に深刻な疑問を投げかけています。
同社はこれまでに1,000億ドルに迫る借入を行っており、バランスシートは世界の大手石油会社の中で最も醜悪です。
普通、アメリカの機関投資家はニューヨーク市場などに上場されている株で株価が10ドルを割り込むと「新規買い建ての禁止」を内規で定めているところが多いです。なぜなら一般に株価が10ドルを切ると、倒産リスクが高まるからです。

ペトロブラスの配当利回りは7.6%であり、これは普通、アメリカで倒産を織り込んだ利回りとされる8%に限りなく近づいています。
さらに言えば2015年のコンセンサスEPSに基づいた株価収益率(PER)も僅か4.6倍となっており、これもこれから同社に何か大きな証券事故が起こることを織り込んだ水準と言えるでしょう。