アメリカの株式市場では11月末から12月15日前後にかけてタックス・ロス・セリングという売り物が出やすいです。

個人投資家で過去1年の間に株式投資をしてすでに利食ってしまった銘柄が幾つもある場合、そのようにして得たキャピタルゲインは課税対象になります。確定申告の締切はこの場合来年の4月15日ですが、2014年末で収支を〆る関係で、税金対策のためのいろいろな調整は今年の末までにやってしまう必要があります。

そこでこの時期になるとアメリカ人は証券会社から送り付けられた売買報告書を引出から出してきて、いろいろ計算するわけです。

(あれ、結構、キャピタルゲインが出ているな)

これは嬉しいことだけど、その一方でヤラレになって塩漬けにしたままポートフォリオに入っている銘柄もあるわけです。

(この際、少し負けている株も売っておくか?)

そう考え、それらの大負けしている銘柄を損切りするわけです。今年中に実現損を出せば、それはキャピタルゲインと相殺することができます。つまり税金を節約できるわけです。

このような発想から、12月に入ると見切り売りが続出するわけです。そのピークが、ちょうど今です。

とりわけ今年IPOされて、飛び付いて買ったけど、水面下に没している……そういう銘柄がいちばん処分売りの対象になりやすいです。

この理由は、ジョンソン&ジョンソンとかプロクター&ギャンブルなどの値動きのおとなしい銘柄は、そもそもトレーディングの対象として買っていないので、遠い将来までコア銘柄として温存しておきたいと考える投資家が多いからです。

その反面、IPO銘柄などは、海のものとも、山のものともわからないような未知数の企業が多いので「えいやぁ!」という気合イッパツで乗る分、損したときもぶん投げの対象になりやすいというわけです。

そんなこんなで、若くて、急成長しているような銘柄ほど、この時期は季節的な売りを浴びやすいわけです。

なおそういう小型株・成長株が1月になると鋭角的に戻す現象を「1月効果(January effect)」と言います。

「1月効果」はクリスマスの前週(=つまり今週)あたりからフライング気味に始まることが多いです。

今週は連邦公開市場委員会(FOMC)があるため、17日の相場は荒れるかも知れませんが、その後は例年通り「1月効果」が期待できます。

あまり弱気になりすぎないように。