「ハンバーガーのスタバ」というあだ名が付けられるほど、カルト的な人気が出ているシェイク・シャック(ティッカーシンボル:SHAK)の新規株式公開が、たいへんなことになっています。

投資家からの需要が殺到しすぎて、主幹事のJPモルガンは初値設定をこれまでの14~16ドルから17~19ドルに切り上げました。

それはつまり同社の時価総額が6.7億ドルになることを意味します。6.7億ドルというと小さい感じがするけれど、僅か63店舗しか無いんです、この会社。

因みにマクドナルドは世界に3万6千店舗あります。

だから如何にシェイク・シャックが未だ「赤ん坊」であるかがわかると思います。

もっと踏み込んだ言い方をすれば、僅か63店舗で新規株式公開に踏み切るのはタイミング的にすごく早いわけです。これはフェイスブックやツイッターのようなネット企業が、なるべくIPOのタイミングを「後ろへ、後ろへ」と引き延ばしたのと好対照です。

或る意味、シェイク・シャックのIPOに投資するということはベンチャー・ラウンドのレストラン株に投資するのと同じようなリスキーさがあるわけです。

逆に言えば、シェイク・シャックの成長の「一階部分」からまるまる投資家は乗ることが出来るわけです。

この旅路は、ジェットコースターのような荒っぽいものになると思います。

当然、初値はとんでもないベラボーな値段になると思います。ちょうどジェネンテックやネットスケープのIPOと同じような。

ドットコム株でもないハンバーガー屋の株が、なぜこれほどまでにチヤホヤされる? そう皆さんは怪訝に思うでしょう。

その理由は、マクドナルドに代表される現在のファーストフードが、消費者の要求、あるいは「こころの位置」から、あまりにもかけ離れた存在に成り下がってしまったからということに尽きます。

これからマクドナルド、バーガーキング、ウエンディーズなどが築いた、1350億ドルのハンバーガー市場の寡占が、音を立てて崩れようとしているのです。

ビジネスというものは、じり貧になったフランチャイズを必死に守る側より、スキが見えた相手を突き崩す、アタッカーの側に回ったほうが、ずっと面白いです。

それらの弱体化した大企業の時価価値が、ほんの少しシェイク・シャックをはじめとした新興ファースト・カジュアル・レストランにシフトしただけで、たいへんなコトになると思います。

銘柄ですか? シェイク・シャックに参戦するのは当然として、その前にシェイク・シャック人気に先回りする格好で、ハビット・レストランツ(ティッカーシンボル:HABT)を仕込んでおきたいと思います。

ハビットはコンシュマー・レポート誌で「全米で一番美味しいハンバーガー」の評価を獲得したチェーンで、事業規模はシェイク・シャックとうりふたつです。店舗一件当たりの生産性はマンハッタンなどの人口密集地域に出店しているシェイク・シャックには勝てないけれど、他のファースト・カジュアル・レストランの生産性に比べると遥かに高いです。

ハビットは主幹事がパイパー・ジャフリーで、IPOは地味でした。その関係でウォール街関係者にも未だ余り浸透していません。でも数字的にはきっちりしたものが出ているし、地元(カリフォルニア州)での評判は岩盤です。

PS:ちなみにジム・クレイマーは「シェイク・シャックはすごいプレミアムで取引開始されるだろうけど、30ドル超えの水準とかになったら、追いかけてはいけない」と言っています。