シリアに渡航しようとしていた日本人が旅券返納を命じられた件について、アメリカで今回のようなケースが起きた場合、どうなのかについて説明します。

結論から言えば、旅券返納命令は当然であり、合法です。それは政府の権利でもあります。なぜならアメリカのパスポートは、政府の所有物(property)だからです。このことはパスポートの中にも明記されています;

US GOVERNMENT PROPERTY: This passport is the property of the United States (Title 22, Code of Federal Regulations, section 51.9). It must be surrendered upon demand made by authorized representative of the United States Government.


アメリカではパスポートは国民が政府から「利用させてもらっている」もの。だから個人の持ち物ではありません。勝手に改ざんしたりすると、怒られます。アメリカ政府は、テロや不法入国者に神経質なので、パスポート管理がしっかりできる体制を整える必要があるのです。

それでは個人の権利や自由と、パスポート問題は、どう絡んでくるのでしょうか?

アメリカは個人の権利や自由をとても大切にする国です。でも誰かが「シリアに渡る」と言い出した場合、政府が本人のパスポートをはく奪したところで、世間やマスコミが騒ぐことは、無いと思います。

なぜなら「シリアはあぶないところなので、渡航しないように!」という政府の警告を無視してまで渡航する人間は、渡航の自由を行使しているというより、「密航」に近いからです。

個人の権利や自由を、ちょっとはきちがえては居ませんか?


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