ヴァージン・アメリカ(ティッカーシンボル:VA)は2014年に新規株式公開(IPO)された若い航空会社です。

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同社は英国の富豪、リチャード・ブランソンの事業のひとつです。リチャード・ブランソンはヴァージン・レコードを創業し、その後、ヴァージン・アトランティックという航空会社を始めた立志伝中の経営者です。

ヴァージン・アメリカは米州にフォーカスした地域航空会社です。同社の主な路線はサンフランシスコ=ニューヨーク、ロスアンゼルス=ニューヨークなどになります。言い換えれば、米国西海岸と米国東海岸を結ぶ、コースト・ツー・コーストの長距離フライトに最も力を入れているということです。平均ステージ・レンクス(区間距離)は1,500マイルで、これはユナイテッド航空に次いで長いです。

短距離の路線も拡充しはじめていますが、引き続き長距離ルートが同社の主戦場です。同社のこの戦略の背景には、長距離の方が運航費用対売上高の効率が良いという財務的な理由があります。

これはある意味、先行したローコスト・キャリアー(LCC)、ジェットブルー(ティッカーシンボル:JBLU)の事業戦略を模倣したものであると言えます。

実際、ヴァージン・アメリカも機種をエアバスA320に統一し、地上誘導員、メンテナンス、コールセンター、ケータリング、燃料調達、航空機部品管理などをアウトソーシングに依存することで、LCC並みのローコストを実現しています。座席マイル当たりコストはちょうど10¢で、これはスピリット航空(ティッカーシンボル:SAVE)に次いで全米で二番目にローコストです。



その一方で、ヴァージン・アメリカはブランド・イメージの構築に力を入れています。こんにちの若いプロフェッショナルのトラベラーは常にネットに接続できる環境を求めています。そのようなニーズに応えるために、ラウンジや機内でのネット環境、電源環境などを充実させています。

また多くのLCCが価格だけで勝負する中で、ヴァージン・アメリカは旅行にグラマラスさを取り戻すことに気を配っています。そのため機内エンターテイメントを充実させ、インテリアの雰囲気を重視し、国際線顔負けのスタイリッシュなラウンジを持っています。



このようなサービスへの注力によりヴァージン・アメリカは若々しい、Tech savvyなブランド・イメージを確立した関係で、例えばサンフランシスコ=ボストン間という大学生やシリコンバレー関係者が多く利用する路線では平均航空運賃$313を実現し、他社($242~$267)よりプレミアム価格を維持しています。

ヴァージン・アメリカ株はIPO直後に急騰しましたが、それ以降はダラダラ安が続いています。

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航空会社の株はジェット燃料の見通しに大きく左右されるため、現在のように原油価格が上昇しはじめている局面では人気が離散しやすいです。

しかし今年のEPS予想は$4.11であり、それに基づいた株価収益率(PER)は約6倍と、バリュエーションは高くありません。

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack

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