ドイツ銀行のアンシュー・ジェイン共同CEOが6月で辞めることになりました。もうひとりの共同CEO、ユルゲン・フィッチェンも、ほぼ同時に辞めます。

両氏が共同CEOを降りる直接のキッカケになったのは、ドイツ銀行を投資銀行部門と商業銀行部門に分離するリストラ計画が頓挫したことです。銀証分離による株価テコ入れが実現しなかったので、先の株主総会で経営陣が示した経営計画に対して61%の賛同しか得られませんでした。これは同行にとって歴史的に低い数字です。

アンシュー・ジェインは1995年にドイツ銀行に入社しました。トレーディングとインベストメントバンキングの両方の業務に精通した経営者で、「神童」と言われたこともあります。ドイツ銀行のロンドン・オフィスを増強することに功績があった人です。

リーグテーブルを見ると、ドイツ銀行は欧州系の投資銀行としてはトップです。

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そもそも世界の投資銀行フィーの半分はアメリカで発生しているので、ドイツ銀行がリーグテーブルの上位に上がれないのは、当然といえば当然です。

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ジェインの後任はSGウォーバーグ出身でテマセク・ヨーロッパの社長を務めたこともあるジョン・クリアンです。クリアンは金融サービス・セクターのインベストメント・バンカー一筋に歩んできた人で、ドイツ銀行に入る前はUBSのCFOでした。

トレーディング主体のビジネスモデルで業容を拡張してきたドイツ銀行は、リーマンショック以降の新しい経営環境の中で方向転換を迫られており、一度は棚上げになった銀証分離の問題が再浮上する可能性もあります。トレーディング部門にセンチメンタルな感情を持っていないクリアンは、その分、大きな改革をしやすいかもしれません。

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