アップル(ティッカーシンボル:AAPL)が将来、iPhoneやiPadから広告を排除する機能を次世代サファリ・ブラウザーに実装するという観測が出ています。

これはアドセンスに代表されるネット広告に収入を依存してきたウェブメディア企業にとって大きな痛手になると思います。(なーんて言ってますが、正直、Market Hackにとってもこれは他人事じゃありません。若しそうなったらブログから上がる広告収入が激減します。そうなると馬鹿馬鹿しいので、全部、非公開グループに移さざるを得ませんね。)

このニュースを受けて、今日、クリテオ(ティッカーシンボル:CRTO)が-6%急落しています。クリテオはパーソナライズされた広告をスマホにサーブするサービスを行っている企業です。

CRTO

今回問題になっているiOS9のアドブロッキング(Adblocking=広告非表示)機能は、ブラウザの中に組み込まれたソフトウェアで、ウェブページをローディングする際、広告だけが省略されるというものです。現在、世界で1.4億人がこのような広告非表示機能を使っており、これは前年比+70%なのだそうです。

広告非表示機能は、これまでノートパソコンなどでは普及していましたが、スマホで広告非表示機能を持つ機種はありませんでした。

iOS9ではクッキー、ポップアップ、イメージ、リソーセズなどをブロックできるようになります。iPhoneのユーザーが広告を非表示にしたいと思えば、App StoreからAdBlockをダウンロードすればよいわけです。

グーグル(ティッカーシンボル:GOOGL)は売上高の90%以上を何らかの広告収入に依存しているため、iPhoneが広告をブロックすれば打撃を受けます。

逆の見方をすれば、グーグルは今回のような展開になることを恐れて、アンドロイドの事業を進めてきたという風にも言えます。つまり「先見の明」があったわけです。

今回のアップルの試みは、アップルにとって致命的な「逆噴射」に終わるリスクもあります。なぜならこれまで消費者がタダ同然でネットのいろいろなサービスを享受できてきた大きな理由は、広告モデルが存在したからです。

ウェブメディア各社が広告モデルから得られる収入の道を絶たれれば、すべてが有料化に向かい、結果として消費者にそのツケが回ってくる可能性があるわけです。それはアップルに対するbacklashになりかねません。